思い込みと現実の狭間4
これまで思い込みと現実の狭間を読まれた方は、そろそろテーマにアレを取り上げないのかな?と感じてる
かも知れません。
アレに関しては以前に少しだけ取り上げたんですが、実際にアレをテーマにしようとすると、いかんせん
思い込みと現実の狭間の場合、第三者的にも解るように計算結果などを示して理論的に証明したいんですよね〜。
でもアレの場合、最終的にはどうしても主観の問題になる気がするんで結論が難しいんですよね〜。
  
それでアレを計算式とかで理論的に証明しようと思うと、ど〜考えても資金的にも時間的にも脳ミソ的にも
不可能なんで、今回は、それとは違うアプローチでアレに関する解決方法を提案していこうと思います。
  
てな訳で、「そろそろアレってなんだよ?」と思う方が居ると思いますが、アレとはズバリ「パララックス」です。
そうなんです、このテーマ、本格的にやろうと思うと、恐らくレンズ工学(?)とか設計の知識も要ると思うんですよ。
  
だからこのパララックスと言うテーマを取り上げようかどうかって結構悩んだんですよ、それと人によっては、妙に
リアルな噂話なんですが、自分の技量を棚に上げて獲物に失中したぐらいで、機嫌が悪かったかなんか知りませんが、
スコープを買った店に朝っぱらから電話して、まだ寝ている店主を叩き起こし
  
「テメー店潰すぞ!」
  
とばかりに恫喝までする方も居るらしいんですよ、そんなの怖いでしょ?単に自分が下手なだけなのに・・・(笑)
店だって迷惑な話ですよね、身分不相応なモノを知らない田舎の貧乏人にスコープ売ったら、本人がスコープに夢を
見すぎていて、実際に使ってみたら、その夢見ていたことが実現しなかったからって騒いでるだけなんですよ?
これが田舎の人でもお金持ちとか常識のある人だと「時は金なり」でガタガタ文句なんて言わないんですけどね〜、
時間の無駄だし。コレだから豆鉄砲は、バカな貧乏人相手の商売って面倒でイヤなんですよ(笑)
  
※ちなみにこの話はあくまでも妙にリアルな『噂話』なので、みなさんくれぐれも勘違いしないで下さい(笑)
  
なんで豆鉄砲もそんなデリケートなテーマを取り上げて、そんな怖い方々からある日突然、電話やメールで直接
  
「テメー、サイト潰すぞ!」
  
とか
  
「テメー、内容を消さなきゃカチコミ入れるぞ!」
  
とばかりに恫喝されたら、そりゃ驚いて、きっとメシも食えなくなって、終いには夜も眠れなくなって・・・
なんてコトは全然ある訳が無く、そんな「鴨ネギ」状態があれば喜んでネタにするのが豆鉄砲なんです(笑)
それで豆鉄砲が思うに、パララックスがどうこうなんてモノは言わせてもらえば、
  
「ペテン師が逃げ込む最後のサンクチュアリ(聖域)」
  
とか
  
「卑怯者の最後の砦」
  
のレベルなコトなんですよ、正味な話。
だってそうでしょ?失中したら「パララックスが〜」で、命中すれば「全部オレ様の実力」なんですよ?
そんなのおかしいと思いませんか?(笑)
てな訳で、今回は豆鉄砲がお送りします、パララックスとの現実的な付き合い方です。
  
パララックス対策
以前豆鉄砲は、part.43の「猟期前集中講座 2009」の中で、パララックスについて
 
 それで、パララックスと言うのは、結局、スコープを覗く眼の位置が毎回同じで、ズレてさえいなければ、
 パララックスが発生していても影響はありません。つまりは据銃がしっかりしていれば問題ナイと言う
 ことです。ですから、パララックスがどうこうと言う人は、自分で『据銃が出来ていないバカです』と
 宣言するような恥ずかしいコトなので、初心者の皆さんは、くれぐれも注意しましょう。
  
と、このように書いた訳です。
それでパララックスと言うのが発生した場合、スコープのドコを覗いても発生している訳ではなく、スコープの
中心を覗けば、ほぼ問題は無い訳です。 そして、パララックスが発生するようなスコープの覗き方をすれば、
すでに指摘している方も居ると思いますが、スコープ内に影みたいなのが出るんで気が付くと思います。
ですから、そう言うモノが出ないようにスコープを覗けば、ほぼ問題はありません。
  
そして、正しくスコープの中心を覗くようにする為に必要なのが射撃練習です。 この射撃練習によって、常に
スコープの中心を覗く正しいフォームを体に覚えさせるコトが出来ます。
そして人間の体は案外いい加減に出来ているので、複数の銃を切り替えて撃っていたり、シーズンによってスコープを
載せ替えたりして射撃条件を変えてしまうと、簡単にこの正しい射撃フォームが崩壊してしまいます。
  
と言う訳で、ここは一つ、ガンロッカーから銃を取り出して実際に確認してみましょう。
まず普通に銃を構えます、これは全然問題ないハズです。
それでは、銃が固定されていると思って、目玉の位置(顔)を少し上下左右に移動してみましょう、これらは問題なく
出来るハズです。ただ気付かれたと思いますが、こうして目玉(顔)の位置を上下左右に動かしてスコープを覗くと
いつもと違うスコープの見え方とか頬付け感覚をしているので、かなり違和感を感じると思います。
この違和感の基準となるものを作り出すのが射撃練習ですから、世間では「据銃100回」とか言って射撃フォームを体に
定着させることを推奨しています。
  
実は、このコトを実感させられた経験が豆鉄砲にありまして、ある知り合いの方で、装薬銃とエアの両方を使ってるん
ですが、ある日、豆鉄砲に
  
「この頃エアが当たんないのよ、なんでかな〜?」
  
と相談がありました。 
それで色々話を聞いてると思い当たるフシはありません。そこで第三者の目で確認すれば何か判るかも知れないと、
一緒に射場に行って射撃の様子を観察しましたら、銃を構えて3秒でその原因が判明しまして、それは・・・
  
散弾撃ちになってました(笑)
  
実はこの方、トラップ射撃とかもされていて、射撃のウェイトが散弾寄りだったんです。
だから銃を構えた時、無意識にウェイトの高い散弾撃ちのフォームになっていました。
そこで手取り足取りの要領で頭を掴んで頭の位置を修正し、本人も違和感を感じながらフォームを治したんですが、
一度銃を下ろして、再度銃を構えたらやっぱり散弾撃ちになってまして、正に「三つ子の魂百まで」の世界です(笑)
  
こうなると、豆鉄砲のように、同じ銃とスコープの組み合わせで数年間撃ち続けているとフォームの崩れとかとは
無縁ですね。 まぁ、数年経過しても射撃の成績は全く向上してませんけどね〜○| ̄|_
  
と言う訳で、パララックスどうこうと文句を垂れるなら、まずは正しい射撃姿勢を身に付けるのが最も費用が安く、
そして効果も高い訳ですが、こんな答えじゃ面白くないんで、もっとラクな方法でパララックス対策が無いか
考えてみます。
  
それで、パララックスの原因の大元は、スコープの基本設計を除けば、人間がスコープを覗く目玉の位置のズレが
原因な訳です。 だったら目玉の替わりにCCDカメラとかに覗かせたらどうでしょうかね?例えば、マウントベースの
部分をウエーバータイプみたいなベースに変更して延長も行い、スコープの後ろにCCDカメラを搭載し、そしてCCDの
後ろに液晶モニターを付ける訳です。
  
液晶は、林檎のマークの会社の「板」とか「触るの」とか「小さいの」とかどうでしょうかね?これなら怪しい
中華製のモノもありそうです。 そしてCCDとモニターの接続ですが、これは有線でもイイですし、なんなら無線式
とかで繋いでもイイと思います。それでCCDとモニターを分離出来れば、ブラインドから銃だけを出して狙うとかも
出来るんで、獲物に発見される可能性も低くなって猟果もアップする可能性もあります。 
  
とは言え、豆鉄砲がこんなコトをするかと言えば、絶対にしないと思います。
なぜなら、2万円の安物スコープを使っていますが、今までパララックスがどうこうと悩んだ試しもありませんし、
いくら優位性があるとしても、このようなシステムや道具に依存し過ぎるテクニックは、一時的には優位性を示せる
と思いますが、長期間で考えると、確実に自分自身のテクニックの引き出しをスポイルする可能性があるからです。
  
ただこう言ったシステムを導入した上で、これまでパララックスがどうこうと言っていた人が獲物を外した場合、
今度はどんな言い訳をするのかには非常に興味があります。 まぁ必要は発明の母なので、その時になれば必死に
なって、なんか面白い言い訳を考えるのでしょう(笑)
  
銃への取り付け方によっては、パララックスが悪化する?
誰しも一度ぐらいはこの言葉を聞いたコトがあると思います。
豆鉄砲もエアライフルを始めてスグの頃にこの話を聞いた時には「こりゃエエコトを聞いたぞ」と小躍りしたモンです。
ただ、肝心の「なんでそうなるか?」とか「どう言うコトなのか?」についてはあまり説明されるコトも無く、逆に、
後からエアライフルを始めた方に「なんで?」と聞かれれば、とりあえず「よ〜解らんけど、そうらしい・・・」とお茶を
濁して対応していた訳です。それで、コレはどう言うコトかと、そう言うコトを主張している方々の有り難いお言葉(笑)
を聞くと、どうやら「B社のマウントを使えば全て解決します」とまるで怪しい壺を売る方々のようなコトを言っている
訳です(笑)
ただ、冷静になって考えてみれば、パララックスと言うのはスコープの基本設計と、ソレを覗く目玉の位置で決まるので、
マウントは関係ないハズなんです。 
  
てな訳で、再びガンロッカーから銃を取り出して普通に構えてみましょう、コレは全く問題ありませんね?
それで銃と顔の位置関係ですが、頬骨の辺りにストックの上端が位置していると思います。
それでは、スコープの位置が現在よりも数センチ高い状態にあったらどうでしよう? 
つまり、ストックの上端部分が下顎辺りになるような位置関係ですね。この状態でもスコープの中心を覗けばパララックス
は発生しませんが、ストックの位置の関係上、顔がしっかり固定出来ないので、毎回正確にスコープの中心を覗くのは難しい
と思います。
ではどのように対応すれば良いのかと言えば、答えは単純で、スコープに見合った適正な高さのマウントを使用するのと、
ストックのチーク部分の高さが足りなければ、パットなどを付けて高さを稼ぐだけでokですし、お金があれば、可動式の
チークピースに改造してもらうと、(眉唾さんでやってもらえるアレです)どんな高さのマウントだろうとドンと来いになる
と思います。
と言う訳で「銃への取り付け方によっては、パララックスが悪化する」の真相は、
  
 「銃へ、適正な高さでは無いマウントを選択し、マウント高さ対策をしないままに取り付けると、
 取り付け方によっては、スコープと目玉の位置関係が崩れるので、毎回スコープを覗く位置が変る
 可能性があり、パララックスが悪化する可能性があります。
  
だと思います。
つまり伝言ゲーム的間違いか、意図的なモノかその真偽は不明ですが、巧妙に一部の言葉が隠されていただけであろうと
豆鉄砲は考えてます。
  
それでパララックス対策の救世主みたいな扱いのB社のマウントですが、実は豆鉄砲も購入したコトがあるんです。
それで現物をみると加工精度も高そうで、結構好感が持てたんですが、実際に使用しようと今までのマウントを外して、
銃に取り付けてみたんですが・・・コレ、取り付けた方、怖くなかったですか?
実は、スコープベースに組付けて、付属のレンチでネジを締め、多分、この程度が適正であろうと言うトルクで
締めたんですが、それではマウントが普通に動いてしまいます(汗)
それで、ならばと付属のレンチが折れるギリギリ手前ぐらいのトルクで締めてもダメなんですよ。
なのでこの時点で、豆鉄砲はB社のマウントの使用を諦めました。(こう言う時は、授業料と思って諦めましょう)
後でB社のマウントを使用している友人に聞いたトコロ、付属のレンチなんて眠いモノは使用せず、六角のビットを
購入してレンチで締めたそうです。
  
それでマウントの選択時に問題とされている「軸のズレ」とかですが、これは以前part.43でとりあげましたが、
加工精度の高いマウントを使用していれば問題ないですし、実績のあるマウントや、実際にエアライフルの使用実績が
ある銃砲店で勧めているマウントであれば、全く問題ないと思います。
 
ここまでのまとめ

パララックスと言うのは、そりゃあるより無いに越したコトは無いんですが、パララックスが発生しているからと言って、
獲物が獲れないと言うコトはありません。
中には、「オレはヘッドショットオンリーだから問題あるんだ!」と言う方も居るかとは思いますが、そう言う方には
「足りん足りんは工夫が足りん」と言う言葉を贈りたいですね。
  
それでパララックスですが、コレはなぜか左右のズレだけがクローズアップされてますが、左右も出ると言うコトは上下も
出ている訳です。 ならば、左右のパララックスが出たと大騒ぎしている方は、上下のズレ発生し着弾がズレたと言う場合、
コレを問題視しているのでしょうか?
まさか、左右のズレの場合はスコープのせいにして、上下にズレた場合でも獲物が獲れれば、まさか黙って自身の実力と
してるんじゃないですよね〜?(笑)
  
と言う訳で、皆様はくれぐれもこのような「ご都合主義の応用が利かないバカ」にならないように注意しましょう。