ある日の宴会
猟期も折り返し地点を過ぎた年明けに、一本の電話が豆鉄砲の元に入りました。
友人A 「毎度〜カモ食わせてくれ(笑)」
豆鉄砲 「開口一番のセリフがソレかい!」
友人A 「ネキ(九条ねぎ)はコッチで用意するし(笑)」
豆鉄砲 「あのな〜スーパーで買い物するんと訳が違うっちゅうねん(笑)」
友人A 「いや〜去年のカモ鍋は美味かった〜特に〆のソバが」
豆鉄砲 「人の話を聞け!」
友人A 「でな、BとCも食べたがってる」
豆鉄砲 「じゃ〜、しゃ〜ないな〜」
友人A 「ま〜獲れてからでいいし、またカモ鍋で宴会ってコトで」
豆鉄砲 「分った、そんじゃ〜獲れてからってコトで」
友人A 「ネギと酒は用意するから頼むな」
豆鉄砲 「それじゃ〜獲れたら電話するし」
友人A 「了解」
そんな訳で、友人3人とカモ鍋で宴会のオーダーが入りましたので、宴会の材料確保の為に猟にも熱が入ります(笑)
豆鉄砲流カモ鍋の作り方
1.カモはアオクビ様を用意して、豆鉄砲流の熟成方法で2週間熟成したモノを用意します。分量は一人0.5羽で十分です
2.アオクビ様を解体して、肉とガラに分けます。
3.ガラは魚焼きグリルで、こんがりキツネ色になるまで焼いて水を張った鍋に入れます(ダシ取り)。
4.ガラの入った鍋を沸騰直前までは強火で、後は弱火でトロトロと火にかけて3〜4時間、琥珀色をしたダシが取れます
5.ちなみに豆鉄砲は、ダシを取る鍋にネキやショウガは入れません、カモガラだけでダシを取ります。
6.ダシに、醤油と味醂を1:1で合わせた返しを入れて、やや濃い目のツユを作ります。
7.すき焼きの要領で、カモとネギ(九条ネギが一番だと思います)をバクバク食べます。
8.粗方食べ終わった所で、ソバを茹でて、冷たいソバを作ります。
9.鍋に残った熱いツユで冷たいソバを食べると、もれなく幸せな気分になれます(多分)
そんな訳で、ソバも食べ終わってアレコレと話をしている中、どうやってカモを獲っているのかと言う話から始まってエアライフル
の仕組みなどにも話は進んでいき、豆鉄砲が自分でエア漏れを直した話を始めた所で、
友人Cから「ちょっと待て!」となりました。
世の中の常識 Oリング編
友人C 「で、Oリングを再利用したと?」
豆鉄砲 「そうそう、だってパーツは手に入らないしね」
友人C 「あのな、Oリングっちゅうモンは分解とかしたら再利用しないモンなの」
豆鉄砲 「そうなの、でも傷とか無かったよ」
友人C 「ハァ〜・・・ってコトは、なんでOリングが使われるかってコトも知らん訳だな」
豆鉄砲 「気密の為じゃないの?」
友人C 「正解だけど間違えだな、その答えじゃ」
豆鉄砲 「どう言うコト?素人にも解るように教えて」
友人C 「あのな、Oリングを使わんでも気密ってのは保てるんだよ」
豆鉄砲 「どうやって?」
友人C 「部品を加工すると、誤差が出るのは知ってるよな?」
豆鉄砲 「知ってるよ、でも誤差の範囲に入っていれば問題無しだよね?」
友人C 「そう、問題無い。でもその誤差の部分が問題になるんだ」
豆鉄砲 「どう言うコト?」
友人C 「結論から言うと、手間を掛けて部品の寸法精度を上げればOリングが無くても気密は保てる」
豆鉄砲 「ホンマかいな?」
友人C 「深海調査船のハッチなんかOリングは使ってないよ、アレは精度を上げるだけで気密を保っている」
豆鉄砲 「へ〜そうなんだ(驚)」
友人C 「逆にOリングなんか採用してたら深海で水が漏れると思う」
豆鉄砲 「じゃ〜なんで、Oリングを使わなくて済むように部品の精度を上げないのかね?」
友人C 「それは、Oリングを使わずに気密を保とうとするとコストがメッチャ上がるから」
豆鉄砲 「そうなの?NCとかでチュイ〜ンって削れば精度出ないの?」
友人C 「そう言う簡単な話なら、どのメーカーも採用するでしょ!」
豆鉄砲 「そうなんだ〜」
友人C 「結局、コストとの兼ね合いで、ある程度の精度でパーツを作って、誤差の部分をOリングとかで
吸収して、目的の精度を作り上げる訳だ。」
豆鉄砲 「だからある程度の価格で高性能な製品が手に入る訳か」
友人C 「そう言うコト」
世の中の常識 スプリング編
ついでなんで、スプリングについても話を聞いてみました。
豆鉄砲 「ところで、オイラの銃のスプリングなんだけど、交換とかした方がイイの?」
友人C 「ひよっとして、スプリングがヘタっていると思ってる?」
豆鉄砲 「そうそう」
友人C 「あのね、スプリングってのは正しく使えば、基本的に10万回伸び縮みOKなんだよ」
豆鉄砲 「10万回ってホント?」
友人C 「ホントだよ、なら車のエンジンに使われているバルブのスプリングを考えてみろ」
豆鉄砲 「確かに、廃車になるまでにスプリングがヘタったって話は聞いたコトないな」
友人C 「そりゃ車のスプリングとエアライフルのスプリングじゃ線の太さは違うけど、基本的な部分は変わらないよ」
豆鉄砲 「そうなんだ〜」
友人C 「じゃ〜もう少し教えてあげる、例えばスプリングを縮めて伸びる時の力って±10%の誤差がある」
豆鉄砲 「そんなに誤差があるのか〜」
友人C 「当然、エンジニアは、その事を織り込んで設計をする訳だ」
豆鉄砲 「知らなかった・・・ほかにもあるの?」
友人C 「そうだな〜、じゃ〜オマエの持っているエアライフルのスプリングが入っている部分にカラーとか入れて
上げ底にしたらスプリングのパワーはどうなると思う?」
豆鉄砲 「上がるんじゃないの?」
友人C 「不正解!実際にはパワーは下がるよ、シロウトが良く間違えるポイントだ(笑)」
豆鉄砲 「じゃ〜サ○○○ンの裏蓋でパワー調整とかしている人は・・・?」
友人C 「単なるバカ丸出しだな、アレはホントの意味で微調整する為のパーツだろうね」
豆鉄砲 「他にもある?」
友人C 「スラストベアリングは知ってる?」
豆鉄砲 「知ってるよ、スプリングを圧縮する時のネジレを取ってくれるんでしょ?」
友人C 「はい、不正解!(笑)、それもシロウトが良く間違えるポイントだ(笑)」
豆鉄砲 「じゃ〜エアソフトガンのパーツとか出しているメーカーの宣伝文句は・・・?(汗)」
友人C 「信じる人は騙される・・・(笑)もし捻じれるならバネ秤とか正確に計量できないよ」
豆鉄砲 「オイラ達シロウトってプロにとってはカモなの?(汗)」
友人C 「そんなコトはないよ、プロはシロウトを騙さないよ、騙すのは知ったかぶりする素人だね」
豆鉄砲 「プロの知識にシロウトが敵う訳ないのにね〜」
友人C 「ま〜頭の悪い動物は一定数存在するからね〜(笑)」
いや〜シロウトの常識って意外と非常識なんですね〜プロにとっては(笑)
ここまでのまとめ
そんな訳で、友人Cが銃所持に興味を持ち始めまして・・・
友人C 「その銃があればカモとか楽勝で獲れるんだろ」
豆鉄砲 「ま〜そうとも言えるな」
友人C 「それだけパワーがあれば、どこに弾が当たってもイチコロだろ?」
豆鉄砲 「いや、正確にバイタルを狙わないとダメだよ」
友人C 「じゃ〜その銃の倍のパワーがあれば大丈夫だろ?」
豆鉄砲 「パワーじゃなくって、バイタルを正確に狙う事が重要なの!」
友人C 「そんなに大事なの?」
豆鉄砲 「シロウトはパワー信仰に陥りやすいんだよね〜」
友人C 「そうなの?」
豆鉄砲 「そうなんだよね〜(笑)」
ちなみに友人Cは機械に関してはプロですが、銃に関してはシロウトです(笑)
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