グルーピングの煮詰め方
今回は、気が付いたら5猟期目を無事終了した豆鉄砲がお送りする、グルーピングの煮詰め方です。
まぁ〜日本で2番目にイイ加減な豆鉄砲がお送りする内容ですんで、あまり期待しないで下さいね(笑)
 
確率論と平均値
それまで、とかくオモチャ扱いされていたエアライフルですが、プレチャージ銃の出現により、50mでのグル
ーピングを追求するコトが出来るようになりました。
世間では「ベストグルーピングは50mで○○mm!」と言う話でにぎわっております。
ただココで考えなくていけないのは、ベストグルーピングはあくまで確率論なんです。要は数撃ちゃ当たるっ
てコトですね。それよりも重要なのは、平均グルーピングを如何に小さくするかが問題なんです。
 
グルーピングは何発で見る?
ま〜コレは本人の自由って言えば自由なんです。標的紙もタダじゃないんで、出来るだけ節約したいトコロです
が、あまり一つの的に何発も撃っても、あとでグルーピングを確認する時に困難なんで、5発程度にしておきま
しょう。コレなら、自分自身のグルーピングを他人に自慢したい場合にも「撃った弾数が少ないよ」とか突っ込
まれません。
 
ドコまでグルーピングを求めるか・・・
ベストグルーピングを求めるなら、直径5.5mmでしょうが、このグルーピングはベストであって、平均グルーピング
ではありません、そりゃ確かに嬉しいと思いますよ、直径5.5mmのグルーピングが一回でも出れば・・・(笑)
しかし、コンスタントに出すグルーピングの目標としては無謀な気がします。現在、狩猟用のエアライフルの競技
で最小の的を使うのは、TFCさんの主催するクラッシュターゲットを用いた大会です。この競技は直径16mmのクレイ・
ディスクを撃つ競技です。この直径16mmと言うのが一つの目標になると思います。このグルーピングが平均グルーピン
グとして出せるようになれば、実猟においても自信を持って獲物を狙えると思います。
 
パワーvs精度
S410などは、200気圧充填して撃つよりも、160気圧辺りの方が最高初速が出ると言う話があります。
ま〜実際に計測した訳じゃないんで、よく知りませんが・・・(笑)
そうなると、その辺りの充填圧力がイイのかな〜と思ってします訳ですが、正直、意味が無いです。
それよりも、精度の出せる圧力領域を見つける方がイイです。エアーは一発弾です、獲物に当たらなきゃ
どんなハイパワーな弾を撃っても無駄なんですから・・・ハイ(笑)
 
弾速計
グルーピングを煮詰めるようと思った時、弾速計で弾速を確認しないとダメなのかな〜?と思っている方も居ると
思います。正直、不要だと思いますね。買って弾速を計ったトコロで、それはあくまで目安に過ぎません。
世の中には、弾速計で弾速を測定して、充填圧力以外の部分を調整してベストな弾速を出すコトに努めておら
れる方も居るようですが、そんなコトをするぐらいなら、充填圧力を調整して、グルーピングを煮詰める方がイイ
と思います。だって装薬の世界だってリロードする方は火薬量を調整して、ベストなグルーピングが出る領域を探
すんです。そのベストなグルーピングが出る火薬量を知るのには、弾速計でなく秤を使用する訳です。
ですから、プレチャージのエアライフルでベストなグルーピングを出すのには弾速計の数値を見るのでは無く、圧
力計の目盛を読む方が極めて真っ当なコトだと思います。
 
射撃スタイル
グルーピングを煮詰める時は、銃をレストしてヒューマン・ファクターを出来るだけ除去して射撃を行います。
ですから、当然スタイルはベンチレストです。
ナゼにヒューマン・ファクターを除去するのかと言えば、こうするコトによって、銃の持っている本来の性能が
見えてくるからなんです。そして、それを実現できる射撃スタイルと言うのはベンチレストなんですね。
 
こうなると、猟には意味が無いと言う話をする人が居ます。確かに猟場では、こう言った安定した姿勢で射撃を
するコトは出来ません。ソレにターゲットも動いてますしね(笑)でも、こうやってヒューマン・ファクターを
除去した銃の性能を知るコトによって、他の射撃スタイルでのグルーピングに意味ある目標を設定するコトが出
来ます。
 
レストの重要性
射撃場に行って良く見るのが、車のジャッキを利用したレスト台ですね。コレで銃の前端をレストして、後ろ側
は自分の手で保持して撃っている方を良く見かけます。ただコレだと、銃の後ろ側を手で持っているので、ヒュ
ーマン・ファクターが除去できていません。ですから、グルーピングを煮詰めようと考える方は、必ずレスト台
とサンドバックを買って下さい。レスト台はプラスチック製の簡単なモノでも十分だと思います(豆鉄砲もプラ
スチック製)お金が余って仕方ないとか、装薬銃を持っている方は、金属製のレスト台の方がイイと言う話らし
いです。
 
弾の選択
グルーピングを煮詰める時に、弾と言うのは重要な要素です。しかし、弾の種類は数多く存在します。
さて、ドレを選ぶべきか悩みます・・・そんな中、豆鉄砲が独断と偏見で選ぶのは「FX弾」です。
他にも、優秀とされるペレットもありますが、恐らく、日本全国、ドコの銃砲店でも入手可能だと思いますし、
一発当たりの単価も安いのも魅力です。そして多くの射手に支持されているのも理由の一つです。
 
実射
さて、前置きが長くなりましたが、射撃場で実際に射撃してみましょう。レスト台をセットして、銃を置きます。
でもって、椅子に座ってみます。高さが調整できる椅子の場合は、リラックスして座れる高さに調整します。
更に銃を構えた時に、十分にリラックスできるように、椅子やレスト台の位置を調整します。
そして標的ですが、コレは自作でもイイんですが、後で弾痕が確認しやすいように、専用の標的紙を使った方が
イイと思います。豆鉄砲が使用しているのは、12文的です。
 
まずはベストグルーピングが出る圧力領域を探す為に、メーカーが指定する最高圧力まで充填しましょう。
S410なら200気圧ですね。そして、充填する時は、シリンダー部分が熱を持つので、実際はメーターの圧力よりも
時間が経過すると圧力が下がるので、一度充填した後、少しまって再度充填すると、正確に充填できると思います。
 
それでは、ターゲットに撃ち込みましょう、ターゲットは12文的を使用して、各ターゲット5発づつ計60発です。
コレを数回繰り返して、ターゲットを確認すると、ベストグルーピングが出る圧力領域が見えてくると思います。
後は、その近辺の圧力を除々に追い込めば、ベストグルーピングを出せる充填圧力と発射可能弾数が分ると思います。
 
ゼロインの迷路
良くあるのは、射撃場に行くたびにゼロインがズレると言う話なんですが、ちょっとこんな実験をしてみて下さい。
ベストグルーピングが出る状態に銃をセッティングして2〜3個の標的を撃ちます
再度、銃をセットしてスコープを覗く位置をワザと少しズラし(上下左右)同様に標的を撃ちます。
多分、着弾位置がズレるのを確認できると思います。
他にも、椅子の高さを変更するコトでも同様の結果を確認出来ると思います。
 
他にも、ゼロインがズレる原因として風などの影響もありますが、大体の場合、銃を構える姿勢が前回ゼロインを出
した時と違っているコトが多いと思います。銃を疑う前に、まず自分自身を疑ってみるコトがゼロインの迷路から抜
け出せる早道だと思います。
 
外野の話は、ハナシ半分で・・・
射撃場で撃っていると、色々な方から、色々な話を聞くと思います。大変参考になる話もありますが、中にはオイ
オイと思える話もあったりします(笑)そんな訳で、豆鉄砲がオイオイと思った話を幾つか・・・
 
ペレットのスカートが変形している場合、弾を捨てる
良く聞く話です(笑)ですが、豆鉄砲の実感では、余程の変形は別ですが、僅かに変形しているペレットを使用しても
グルーピングに有意差は感じられませんでした(FX弾限定ですが・・・その他の弾は知りません)
 
その銃ってあまり良い噂を聞きませんが・・・
一度だけですが、射撃場で豆鉄砲のS410を見て、上記のような言葉をかけてきた方がいました。
ま〜他人の銃をどう思おうが勝手ですが、もうちょっとデリカシーを持った方がイイと思います。
ちなみに、豆鉄砲は笑顔で「え〜そうなんですか〜」と驚いたフリをしといて、後で、その人が驚くようなグルーピ
ングをパッカンパッカン撃って出してやりましたら、そそくさと帰りました。(笑)
 
その銃は個体差が激しい・・・
コレもよく聞く話です(笑)たしかに一部の銃では製造時期により内部構造に一部変更が加えられたりしているようです
が、ソレって単なるマイナーチェンジですよね?その事実をもって個体差による精度がどうこうと言う話になるらしい
のですが、そんな銃の個体差より、射手の個体差の方が激しいと思うのは、豆鉄砲だけでしょうか(笑)
 
そんな訳で他にも色々とありますが、他人の話はハナシ半分で聞くべきだと思います。
そうしないと、自分自身が間違った情報に振り回されて本来の目的を見失うコトにもなりかねません。
ついでに言うと、豆鉄砲の書いているコトも話半分で読むコトをオススメしております(笑)
 
ここまでのまとめ

そんな訳で、グルーピングの煮詰め方についてアレコレ書いてみました。
ま〜偉そうなコトを書いてしまいましたので、ある日の、豆鉄砲のグルーピングを公開します。
写真の左は、その日に出たベストグルーピングですね、でもコレは確率論なんで、ど〜でもイイんです。
さて、右の写真のグルーピングなんですが・・・神様の悪戯なんでしょうか・・・(汗)