今だったらこうします「射撃編」
え〜いつもですと冒頭にはマクラを入れてネタの導入部みたいなのを作るんですが、今回は分量も
それなりに多いんで早速、本題に入ろうと思います。
それでは、『今だったらこうします「射撃編」』をお送りします。
ワンホール信仰からの解脱
多分、最初に銃の許可を受け初めて射場に行って銃を撃った時には「ワンホール目指すぞ〜!」なんて
あまり考えないハズです。
しかし、色々に知識や情報を吸収し、世間で50mで5発ワンホールが難しいコトだと認識し始めて、
こんな射撃結果が出ると考えが変わり始めるはずです。
それで、こんなグルーピングが出ると思うコトは一つ「この一発の『フライヤー』が無ければ・・・」
と言う考えです(笑)。
狩猟用のエアライフルを使用している方が頻繁に使うこの「フライヤー」便利な言葉ですよね、
一発外れれば全て「フライヤー」で片付けて挙句は全て、銃や道具が悪い・・・。
銃や道具が口を聞けたらこう言うでしょう「テメェ、今まで黙っておとなしく聞いてりゃ・・・(怒)」
実は、このお気楽に頻繁に使われる「フライヤー」競技射撃の世界では滅多に使われません。
と言うのも、競技射撃(エアライフル)では60発のグルーピングで成績が出ます。つまり数発がラッキーで
10点圏に着弾しても、60発も撃つので、結局射手本来の実力しか得点出来ない仕組みになっています。
それで競技射撃におけるフライヤー認定なんですが、射手も問題ナシ、銃や道具も問題ナシ、だけと明らかに
これまでの平均グルーピングから逸脱したところに着弾して初めて「フライヤー」が認定されます。
間違っても、平均グルーピング内に収まる「フライヤー」なんて認めてもらえないでしょう(笑)
そして狩猟用エアをしている人みたいに、頻繁に認定なんてされず本当に珍しいケースとして処理されます。
それで、競技射撃をしている人と狩猟用のエアライフルでお気楽に射撃をしている人のどちらがシビアな
射撃をしているかと言えば、間違いなく競技射撃の人ですよね?真夏の炎天下の中でもあの皮の射撃コートを
着て練習をしている訳ですから・・・(笑)
それであれば、上記写真のグルーピングをどう考えるかですが、コレは結論はただ一つ
「たまたま(偶然)、そこに4発が着弾した」 コレだけです(笑)。
多分、「ふざけんなバカヤロ〜!」と罵倒されそうですが、コレが現実です。
つまり競技射撃のように60発とか平均グルーピングを正しく計算して、平均25mmのグルーピングとかに
なったのであれば、そのうちの5発がドコに着弾するかは「運」の問題です。
まぁ、本来は着弾を乱すモノ(原因)を一つづつ除去して全ての射撃条件を同じに揃えれば、理論上はワンホールに
なるハズですが、現実問題として、そんなコトを追求するのは無駄で、どこかで妥協するしかないんです(笑)。
ちょっと考えてみて下さい、サイコロを用意して「『1』が出ろ!」と念じてサイコロを振って『1』が出ても
「オレには、ちょ〜能力があるんだ!」
なんて誰も言い出しませんよね?サイコロの目が出る確率は最終的に全て1/6ですから。
ではサイコロを5コ用意して、「全部『1』出ろ!」と念じて最初の1回目で全て『1』が出ても
「オレにはちょ〜能力があるんだ!」
なんて誰も言い出しませんよね? 多分「偶然だろう」とか「ラッキーだったな」程度に考えるだけで。
なぜなら2回目にサイコロを振ったら、出目は恐らく別々のモノになるのを知っているからです。
そしてサイコロを振る回数が多くなれば、それに伴い確率に応じて出目の出現率が変化するコトを
知っているからです。
まぁ、毎回全て出る目が『1』なら、ちょ〜能力があるのかも知れませんが・・・というかソレこそ、
ホンモノのちょ〜能力ですよ(笑)
それでワンホールを求めて色々と試行錯誤されている方も居るとは思いますが、そう言う方のしている
コトって、ちょ〜能力者を目指して修行している人とナンも変らんのです。
滝に打たれ、水中で息を止め続け、瞑想を続け、断食しても、ちょ〜能力者になれる訳がないのに、
ワンホールを求めて過剰な努力をされている方って、コレと本質は同じなんです。
傍から見れば無駄なコトなんですが、本人は「無駄とも思える努力の積み重ねが・・・」とばかりに至って
真面目で、挙句全力で自分のしているコトの正しさをあたかも真実のように布教してまわるんで、射撃
結果が思わしくなく、心に不安を持ち精神の弱った方には、この修行が素晴らしいモノに聞こえるんですね。
そしてトドメの一言ですが、これらの苦しい修行をしている人でもワンホールを恒常的に出すことは
未だ出来ていません。
ワンホールを恒常的に出す人が現れてから、ちょ〜能力者を目指しても豆鉄砲は遅くないと思いますし、
ちょ〜能力者じゃなくても獲物は獲れるんで安心して普通の射撃練習をして下さい。
射撃場基礎編
・最初はシロウト、知らなきゃ聞けばイイ
誰もが最初は初心者なので、射撃場のルールみたいなモンがイマイチ判らなかったら、最初に射場を
訪れた時に素直に「シロウトなんで・・・」と申告すれば、射場のルールみたいなモンをキチント親切に
教えてくれます。(イヤそうな顔をしたら、二度と行かなきゃいいんです、そんな射場には)
逆に、ネットや本で理解しただけだと、肝心な安全に関するコトなどか抜けていて、周りに迷惑を
掛ける恐れもあるんで、「聞くは一時の恥」のつもりで素直に聞いてしまいましょう。
こう言うコトがキチンと出来ていないと、某射撃大会で、射座に座っている人の頭越しに銃を構えて
注意を受け、それを指摘されると後日、訳のわからん言い訳をしたりして恥の上塗りをするハメに
なったりします。←とある団体の方でしたがね(笑)
そして日本では、法律の関係で50mのレンジでエアライフルを合法的に撃てる場所は日光と笠取の二ヶ所
だけです。
当然、地方に住んでいて、そんな遠くに行けないと言う方も沢山いると思います。そう言う時は、10m
エアライフル射場とSB50mの射場を併設するような射場に問い合わせて見ましょう、意外と「ゲフンゲフン」
・・・あ〜風邪ひいたかも?(笑)
そして、そのような場所をネットで公開するとロクなコトがないので、顔と顔が判る人同士で、「ゲフン
ゲフン」な情報を共有するのがイイです。ネットで公開されて有名になってもロクなコトがないです。
・射撃台の使い方
射場のテーブルにはカウンタータイプの固定されたモノと、移動可能なテーブルの二つがあります。
カウンタータイプの場合はムリですが、移動出来るタイプなら、下図のようにテーブルを使うと勝手が
イイです。
・本格的なレストを考えるなら
レストの肝は、銃をキチンと安定させて、如何にリコイルを上手に処理するかにあります。
ですから、装薬に使われるようなレストはリコイルに負けないような十分な重さがありますが、装薬から
比べるとほぼ無反動のエアライフルでは、プラスチックで出来たような軽いレスト台でもあまり問題は
ないです。
そして、銃を安定させる為にも、最初はストック部分で最大長を取れるようにレストをセットしましょう。
この時、間違っても機関部に繋がるような場所(シリンダー部分など)でレストしてはいけません。
S410やサイクロンのような、ストックと機関部がボルト一本で接合されている銃は、その設計思想をキチン
と汲み取ってしかるべき使い方をしましょう。
また、レストをする位置でグルーピングが変化するのも事実なんで、正しいセッティング方法を理解した
上で、レストの位置などを動かして調整をしてみて下さい。
リコイルの処理は、文字ではうまく表現しにくいですが、反動を真直ぐ後ろに流れるように銃を誘導する
と言った感じで、この辺りは自身で射撃時に意識しながら調整してみて下さい。
ですから、ゴムバンドみたいなモノで銃を固定したり、リコイルの処理が出来ないような形状の自作レストでは
グルーピングを追及するのは無理なんで注意して下さい。
また、リコイル処理をどうしてもラクにしたいと言う方は、ベンチレストの世界のように、レールの上に
ベアリング付きの車輪がついたレスト台を利用して、反動を真直ぐ処理すると言う方法もありますが、
まぁこの辺りは趣味の世界ですから、豆鉄砲としては「お好きにどうぞ・・・」としか言えません(笑)
標的紙への工夫
・獲物のシルエットターゲット使用での注意点
標的紙に獲物のシルエットを使ったモノがありますが、ソレを使う時には少し注意が必要です。
と言うのも、そう言った標的紙は獲物の胴体の中心部分を狙うようにデザインされています。
確かにホンモノの獲物を狙う時に緊張しないようにするのには一定の効果があるかも知れませんが、
そのデザインが問題なんです。
と言うのも、こう言ったシルエットのターゲットには面白い話がありまして、結構有名な話なんですが、
軍隊での射撃練習には人の形をしたシルエットターゲットを使用していますが、コレには意味がありまして、
初期には我々が普通に射場で使うような丸い標的が使われていたそうなんですが、イサ実戦になって新兵を
戦場に送り出したら、敵を撃つコトが出来なかったそうなんです。
と言うのも、練習では丸い標的ですが、実戦では人の形をしたモノ(と言うか人ですが・・・)を撃つコトに躊躇が
生じてしまい、撃てないと言う事態が起きてしまったそうなんです(そりゃそうですよね、人を撃つ訳ですから・・・)。
そこで、少しでも躊躇なく人を撃てるように慣れさせるのに、人のシルエットをしたターゲットを使用する
ようになったそうなんです。
おかげで、新兵は実戦投入されても躊躇なく人を撃てるようになってメデタシ・メデタシなんですが、コレを
獲物のシルエットの標的に置き換えてみると、獲物の胴体を狙うコトに慣れてしまい、無意識に胴体を狙って
しまったり、確実な猟果を上げる為のバイタル狙いを非常に躊躇してしまう可能性があります。
(可能性とマイルドに書きましたけど、現実は結構その通りだと思います)
射撃競技で、実猟に近い標的で競技が出来るみたいな話もありますけど、常日頃から獲物の胴体を狙う練習を
しているのに、イザ実猟になったらバイタルエリアを躊躇なく狙うって結構難しいんじゃないかと豆鉄砲は考えて
いますので、獲物のシルエットターゲットの使用はオススメ出来ません。
・小さい的に慣れる
では豆鉄砲がどんな標的を使用して練習しているのかと言えば、普通の12文的で、ソコにひと工夫して、
7点圏まで修正液で白く塗ってTFCのクラッシュターゲットを模して使ってます
(白くするのは単に視認性を向上させる為です)。
当然、この7点圏(直径16mm)に全弾命中なんてコトはありませんし、全弾命中を目指して銃のセッティング
とやらを求めてる訳ではありません。(最低限の工夫はしますけどね、充填圧を揃えるとかの普通のコトは)
ではナニを求めているのかと言えば、どの程度着弾がバラけるのかとか、またバラけるならどのような傾向が
あるのかを知る為と、最大の狙いは、小さい的を狙うのに慣れる為です。
一度ご自身で体験すると判ると思うのですが、通常の12文的を狙って射撃をした後、7点圏まで白く塗った
12文的を使うと、恐ろしく難しく感じるハズです。
でも、コレを続けると他の普通の的に切り替えたとき、恐ろしく的が大きく見えますし、実猟でも50m先の
獲物のネックを狙おうと銃を構えると「なんちゅうデカイ的だ・・・」と楽勝ムードになります(笑)
しかも、それまでの練習によって狙った時に銃の全体の傾向(ズレるならどの程度かと、どの方向にズレやすいのか)
が判ってるので自信を持って獲物が狙えるようになります。
射撃姿勢
・呼吸
まず銃をレスト台にセットして標的を狙って見ましょう。そしてそのまま大きく息を吸って、ゆっくりと
息を吐い下さい、すると照準が呼吸に合わせて上下するのが確認出来たはずです。
一応、射撃の教科書的には「息を吸って、二割ほど息を吐き、息を止めて撃つ」みたいになっています。
ただこれも射撃時の条件を揃える為なので、息を吸ったまま止めて撃つのもいいですし、息を吐ききってから
撃つのでもかまいません。要は射撃時の条件を揃えて、自分がやりやすい方法で撃てばokです。
ただし、息を吐き切ってから撃つようにしてしまうと、猟場で匍匐前進で獲物に接近し、息の上がったまま獲物を
狙おうとすると、酸欠で失神しそうになるんで、ある程度ハンティングを意識した呼吸法を採用する方がいいと思います。
それと呼吸ついでにトリガーの引き方ですが、最初は、静かに真直ぐ後ろに引くことを意識して体に
その感覚を覚えさせて下さい。あとは無意識にそうなるように反復練習するだけです。
また、トリガーを引く時はフォロースルーを心がけ・・・まぁこの辺りは方々で散在書かれているので
割愛します。
それとトリガーを引く指の部分ですが、自分の撃ち易い場所を使って下さい。
豆鉄砲は以前、とある本に書かれていた「人差し指の第一間接部分で引く」を真に受けて、しばらくその方法で
射撃を続け、射撃結果がメタメタになって悩んだ時期がありました(笑)
本やネットに書かれていることが正しい時もありますが、時には自分自身の感覚を優先することも大事です。
プライベート射撃大会のススメ
かなり前の話ですが、Gun Nut'sの管理人さんから「プライベートの射撃大会しませんか?」とお誘いが
ありました。
最初はてっきりドッカの射場に集まっての射撃大会かと思っていましたら、そうではなくて一ヶ所に
集まらずに行える実に良く考えられたシステムの射撃大会だったんで参加させてもらいました。
具体的な方法ですが、大会主催者から偽造防止の処理がされた標的紙が送られてきまして、ソレを
地元の射場で各自が撃って結果を写真に収めて期限までに専用掲示板に掲載すると言うネット社会の
申し子のような方法で行われました。
無論、その気になればいくらでもインチキし放題なんですが、ソコは大人の射撃大会、そんな野暮な
コトをする人が出るコトもなく(管理人の人柄か?)大会は恙無く終了した訳ですが、コレが実にイイ
練習になるんです(笑)。
と言うのも、プライベートな草レース的なものでも順位が出て相対的な自分の成績を知るコトになりますし、
失敗して外しても「アレはフライヤーだから」とか「○○が××だったから・・・」とか言い訳をするコトも
出来ず、全て自身のミスとしてを受け入れるしかありません。
そして大体月1ペースの開催でしたが、気心知れた方々とのプライベートな射撃大会とは言え、やはり
それなりの成績は残したいもので、どうしても緊張します。
そしてやり直しが利かないので、一発外した後、外れた分を修正して撃つのか、はたまた今まで通りの
狙いで撃つのか、正直、慣れないうちはそのプレッシャーで胃が痛くなる思いです(笑)。
でも、コレを続けると冷静に自分の実力を知るコトになりますし、そうするコトによって具体的な
対策方法なども考えるコトが出来ます。そして射場の外(掲示板では)大会に向けて相手を惑わそうと
心理戦まで展開していたので、実にイイ経験になりました。
この辺りのプレッシャーへの対策や耐性は猟場において必ず役に立つと思うので、気心知れた仲間と一度、
プライベートな射撃大会を開いて見ると、いままで見ないフリをしてきたコトが白日の元に晒されるので
一つ上のステージへ移行出来ると思います。
※特別付録)掲示板における具体的な心理戦の一例
本番に向けて練習したのに、イマイチ纏まらない標的紙を掲載し悩みを打ち明けた人に・・・
・弾替えた方がイインジャねぇ〜の?
・フォーム間違ってるんじゃね〜の?
・どこか壊れてるんじゃね〜の?
・いっそこれを契機に銃を買い換えたら?
※その他、ネットなどで語られるような真偽不明なモノ多数。(不安にさせるのが目的なんで)
などなど、とにかく落ち込んだ射手に一斉に揺さぶりをかけて、更に不安を増長させます(笑)
でも皆さん、本心から言ってる訳ではなく、本当の射撃大会などでプレッシャーに負けないように
する為の「愛のムチ」で心を鬼にして行っていたハズなんですが、皆さん、実に楽しそうにコレ幸いと
揺さぶりを掛けておりました。(笑)
しかし、この揺さぶりを突き抜けた先に、何事にも動じない信念を持った射手が生まれるコトもまた事実で、
この射撃大会に参加していた人で、最終的に射撃の不調を銃のせいにする人は一人も居ませんでした。
セッティングの無間地獄に陥らないために
・セッティングの正しいやり方
まずセッティングを語ろうとするなら最初に必要なコトはニュートラルな状態を知るコトです。
ですから銃を買ったら、まず充填圧と弾の選択のみでベストなグルーピングが出る設定を探します。
(本当はコレで十分)
そしてコレがニュートラルな状態になるので、ココを基準に一つづつ条件を変えてどう変化するのかを
確認します。
この時、一度にセッティングを出そうと、複数の要素を変更すると、ナニが原因でどう変化したのかが
トレース出来ないので、面倒でも絶対に一つづつしか要素の変更をするべきではありません。
ただし、それぞれの要素のトレースが完結し、ナニがどう変化するのか理解出来れば、目的に応じて
複数の要素を同時に変更するコトも可能ですが、それでも基本はやはり一つづつ変更して確認です。
そして万が一どうしようもなくなったら、ニュートラル状態にもどして、再スタートするしかありません。
コレを取り違えて、訳のわからなくなった状態から更にセッティングを出そうとしても無駄な努力なんで
素直に諦めましょう。
そして、セッティングを出そうとするならば、ナニをどう変化させたのか記録に残しておきましょう、
記憶に頼っていると勘違いで違う結果になってしまい、更に無間地獄に陥るコトになりかねませんので
注意しましょう。
・ゼロインがズレたら
よくある話ですよね、毎回ゼロインがズレてしまうと言う話・・・(笑)
それでズレる度にゼロイン調整を賽の河原のように繰り返す・・・それでコレへの処方箋ですが、ズレる度に
ゼロインの調整をするのを止めて下さい。
調整を繰り返す人の多くが、銃やその他の道具に問題があるのでは・・・と疑心暗鬼になっているようですが、
問題があるのは99%の確率で射手本人の問題です。と言うかですね、毎回ゼロインが狂うと言う人に問いたい
「アナタ、正しい射撃とかの理論を自分で勉強したり、競技射撃とかしてる指導者に教えてもらいましたか?」
ゼロインが毎回ズレるとか、セッティングがどうこうと騒ぐ人の射撃理論とかって、ネットや本で自己流で覚えた
人が大半だと思うんですよ。(まぁ、豆鉄砲もその一人ですが)
それで独学自体を否定する訳じゃありませんけど、独学の場合、自分で間違って思い込んだコトを正す人が
居ないのが問題なんですね。
まぁ普通は、アレコレと情報や知識を収集するうちに治るんですが、中には治療が不可能な段階まで進行した
方も居る訳でして・・・(笑)
と言う訳で、ゼロインが毎回ズレると言う方、毎回ゼロイン調整するのを止めて、ズレたままで射撃を続けて
みて下さい、人間の体って機械以上に異常が出やすいですし、左右対称に動かないんです。
嘘だと思うなら、鏡の前に椅子を置き、真直ぐに腰掛けてゆっくりと首を左右に動かしてみて下さい、
左右で動かせる範囲が違っているハズです。腰なんかでも同じだと思います。
コレは体の左右のバランスがズレている証拠でして、整体などでこのバランスを正すと左右対称に首が
動きます。
つまり、毎回自分では同じと思っている射撃姿勢でも、実際は微妙にズレている可能性がある訳です。
しかも射撃を始めてスグの頃はフォームも固まっていないので毎回フォームがズレている可能性もある訳です。
射撃時の呼吸でも取り上げましたが、同じように構えていても、呼吸一つでアレだけ狙点がズレるコトを
考えれば、豆鉄砲の主張するコトの意味が判るかと思います。
・科学的とはなんぞや?
科学的と言うと、すぐに数字が出ていれば科学的と考える人もいると思いますが、ソレは間違いで本来は
「再現性があるかどうか?」
コレだけです。
例えば豆鉄砲が
「射撃の前に、○○神社で御払いをしてもらったらワンホール出まくりになる」
と主張したとしましょう。
でも、コレは科学的ではありません。しかし豆鉄砲がこのコトを知人とかに熱心に主張し、最初は
「ソレはないやろ〜(笑)」
と信じなかった知人とかに無理矢理同じコトをさせてみてワンホールが出まくれば
「まさか・・・(汗)」
となります。
でもコレでも科学的ではありません。それで次第に御払いの効果を確認する人数が増えて行き
「ひょっとしたら・・・(汗)」
「もしかして・・・(汗)」
となって、最終的にそれなりの人数で、「御払い組」と「御払いをしない組」そして「別の神社で御払い」の
対照区を含む三組で実験を行い、射撃結果を統計処理にかけて「有意差がある」と認められて初めて
「射撃の前に、○○神社で御払いをしてもらったらワンホール出まくりになる」
と言う主張が科学的となるんです。
※当然、この後になにが原因なのか、どんなロジックでそうなるのかの解析は必要で、
ソレが判れば別の方法で応用の可能性も出て来ます。
つまり、だれもが同じ条件で追試(確認作業)をしたら同じ結果が出るのが科学的であって、単にデカイ声で
喚いても同じ結果が再現出来なければ、ソレは科学的でも何でもない、たんなる「気のせい」なんです。
この部分を間違えるとロクなコトにならないのでくれぐれも注意して下さい。
そして、豆鉄砲がよく使う「誤差の範囲」ですが、コレに対して非常に嫌悪感を持つ方がいるとは思い
ますが、コレって実は結構真実なんです。
例えば弾速を計測するとします、でも弾速は測定ごとにバラけるので、ある程度の範囲の中にお収まります。
そして普通は平均値を出して終了ですが、平均値には偏差が付き物なんで、この偏差値の部分を豆鉄砲は
「誤差の範囲」
としている訳なんですが、平均値という概念しか知らない人にとっては、豆鉄砲の「誤差の範囲」と言う
のが極めて不誠実でいい加減な言葉に思えるのでしょう(笑)
でも平均値だけでモノを語って科学的だと主張する方より、「誤差の範囲」の一言でモノゴトを片付けて
しまう豆鉄砲の方が実は科学的考えだったりするのも事実です(笑)
射撃の3姿勢練習に意味はあるのか?
教科書的には、「立射・膝射・伏射の3姿勢の練習をしましょう」となってますが、エアライフルで
ハンティングすることを目的とする場合、コレに意味があるのか?と豆鉄砲は疑問を持ってます。
と言うのも、冷静に考えて見て、エアライフルでのハンティングの場合、初弾の命中率=捕獲率だと言う
コトは皆さんある程度納得されていると思いますが、では冷静に考えて、獲物の種類によりますけど大体
何mぐらいまで獲物に接近してから皆さんは初弾を撃ってます?
色々な意見があると思いますが、大体は50m、人によってソレ以上のケースもあると思います。
では、そんな距離の獲物を撃つ時、ドコを狙ってます?この時狙いやすいからとボディを狙ってる方は
獲物を逃がしているコトが多くないですか?それで「もっとパワーがあれば・・・」って思ってませんか?
逆に、バイタル狙いの方、狙う場所によって色々違ってくるとは思いますが、最低でも狙った場所の
25〜30mm以内の範囲に着弾しないと捕獲が難しくなるのではないでしょうか?
では、50mで25〜30mmのグルーピングを確保しようと思った場合、立射や膝射でソレが確保出来ます?
豆鉄砲にはムリです(笑)
普通に考えれば、『最低でもバイポッドorレスト出来るモノ+伏射or安定した射撃姿勢』は必要だと
思うんです。
それに獲物を見つけてからは獲物に気付かれないように姿勢を低くしたりして慎重に接近して射撃ポジションに
到着したのに、イザ射撃時になったら立ち上がって獲物に自らの姿を晒すコトに意味がありますか?
きっと獲物は逃げてしまいます。
だったら、獲物に気付かれないように慎重に射撃ポジションにアプローチしたなら、その姿勢を崩さない
ような体勢で射撃をするのが一番イイと豆鉄砲は思っています。
それなので、豆鉄砲の射撃練習と言うのは、通常時はレスト台を使用しての射撃100%、猟期前の1回のみ
50発程度バイポッドを使用して、どの程度のグルーピングが出るかを確認して終了です。
この時、バイポッド使用時のグルーピングが50mで25〜30mm前後に収まっていれば全く気にしていませんし、
この程度のグルーピングでも実猟にはネックショットで獲物がゲット出来ます。
最終的に猟において、失敗した時に全て自分の腕のせいにするのか、はたまた銃やその他の責任にするのかは、
射手本人の心の問題だと豆鉄砲は思っています。
ここまでのまとめ
前回は「道具編」と言うコトでお送りしましたが、今回は「射撃編」をお送りしました。
ただし射撃の全てを網羅している訳では無いので、足りない部分は自分なりにテキトーに調べてご利用下さい。
そして、くれぐれも書いてあるコトを簡単に鵜呑みにせず、一度ご自身で試してみてからその評価をしてみて
下さい。
ただし、豆鉄砲はこの方法で一定の結果を出してからモノを言ってますので、ケチや因縁を付けたい方には
難しいとは思いますが、それなりの結果を出してからモノを言わないと誰も聞く耳を持たないと思います(笑)
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