二煎目 封印解除 〜後編〜
 
それでは早速後編です。
 
隠蔽されてた技術 その2 〜ブラインドは後ろに注意〜
過去にpart.48「迷彩考」の中で鳥類の4色色覚に触れ、最終的に獲物へ接近する最善の方法として
 
 「ブラインドと匍匐前進」
 
と結論づけました。
そこでこのブラインドなんですが、ハンティング用に迷彩ネットなどが販売されていまして、実際に使って
みると無いよりはマシなんですが、どうもパッとした効果が望めないケースが多いと思います。
使われた方は経験があると思いますが、例えば水辺の近くでカモを相手に迷彩ネットでブラインドを
設営して獲物を待っても、ブラインド近くに獲物が寄ってきたり、近くまで飛来することはあっても、
射程に入る手前でUターンされてしまう経験は無いでしょうか?
そしてこう言った経験を何度がすると迷彩ネットなどのブラインドに対して
 
 大して効果が無い
 
と結論づけてしまうケースがあると思いますが、実はその原因がブラインドの使い方にあるコトに
お気付きでしょうか?
 
実は獲物の視点に立って反対側からブラインドを見ると、中の人影が思ったよりも透けて見えます。
多分、ブラインドに隠れている人は気付いていないと思いますが、獲物の視点からブラインドを見ると、
遮蔽物が無いよりはマシですが、中の人の動きや気配が丸見えとなっています。
 
そこでコレの解決方法ですが、ブラインドを設営したら中の人を挟んで反対側に、もう一枚光を遮れるように
ブラインドを設営して下さい。
 
但し反対側のブラインドは完全に遮光目的なんで、迷彩タイプのブラインドではなく、園芸などに使われる
「寒冷紗(黒色)」や「ジュート(麻布)」などで問題ありません。
この後ろからの光を遮光するブラインドを設置すると、ブラインドを背中にして、それなりの迷彩を
着込み(フィルソン一式程度)、顔を迷彩ネットで包んで肌が露出しないようにしてジッとしていると、
獲物は気付かずに寄って来ます。
過去の経験から察するに、色もあると思いますが、人影も獲物を遠ざける要因の1つと言えると思います。
 
鳥屋及びブラインドの設営レベル
 
レベル1 前面のみ


誰もが一度や二度の経験がある、前面のみのブラインドですが、獲物側からみると、
こうして中の様子が伺えます。

 レベル2 前面と後ろ


資材は二倍必要ですが、このように前後にブラインドを設置して後ろからの光を遮光すると、
途端に中の様子が伺いにくくなります。

 レベル3 前面と後ろ+左右と天井


前後に加えて、左右と天井にもブラインドを設置出来ると、中の様子を伺うコトは
相当難しくなります。

鳥屋などを設営し、獲物の接近を待つ場合は、前後にブラインドを設営するのも大事ですが、上部(天井)からの
光も遮光して下さい。
有名なトコロで、利根川に設営されている鳥屋写真を見たコトがある人も多いと思いますが、アレのキモは
前面を除いて全て遮光するコトで鳥屋内を暗くし、中が見えないようにしているコトがミソだと思います。
 
同じようなコトで、戦争など市街地に潜んで待ち伏せする時は、室内を暗くし、部屋の奥に潜んで敵を待ちます。
こうすると、明るい野外から暗い室内の様子は確認しにくいので、相手に対して優位に立てます。
 
また、特にカモ類の場合ですが、飛来したカモは着水前に安全確認の為、上空を何度もフライパスします。
この時、上空を塞ぐブラインドが無いと、高確率でカモは着水することなく飛び去ります。
 
と言う訳で、ブラインドや鳥屋を設営する時は、周りの色などへの工夫(迷彩)も大事でしょうが、
それよりも如何に光を遮光して、ブラインドや鳥屋の中が確認出来ないようにするのが重要です。
 
銃眼の設営レベル
 
 レベル1 壁+銃眼


単純な銃眼であれば、図のよ
うに壁(ブラインド)の一部に開
口部を作り、中の様子が分らな
いように、開口部を枯れ草など
で塞ぐが、余裕があれば、暖簾
のようなモノを作って開口部を
塞ぐと便利です。

しかしこの場合、銃に上手な迷
彩を施しても、銃眼から銃を突
き出すと、高確率で獲物に警戒
されます。


 レベル2 壁+屋根付き銃眼


このように銃眼部分を屋根付き
の構造物にすると、銃を出して
も獲物に警戒されません。
屋根の長さは、突き出す銃の
長さの1.5〜2倍あると、追加効
果で、発射音の中でも特に指
向性の強い高音成分を低減出
来て、あまり獲物に警戒されま
せん。
この屋根付きの銃眼でも、開口
部分には、使わない時に枯草等
を突っ込んでおくか、暖簾を設置
して、中の様子が見えないように
しましょう。


理想的な鳥屋の設営状態
 
 パターン1


Aさんとの猟で設置していた鳥屋のモデル
パターンです。
後ろ側は、手前から寒冷紗(透明なグレー)
奥の緑色の壁は迷彩ネットです。
モデルパターンなので描いてませんが、
その外側は、自然の草木が生えています。

前側も同様で、設置状態を説明する為、前方
のブラインドが低く描かれていますが、実際は
身長分程度の高さがあり、天井部分と左右も
同様の作りになっています。

銃眼は中の人から見て右側が通常パターンの
設置方法で、左側の前方が広がっているパター
ンは、狙える範囲が広範囲に対応出来ます。

この銃眼も、省略してありますが、中の様子が
伺えないように、使わない時は空間を枯草など
で塞ぐが、暖簾のようなモノを設置して、中の
様子が分らないようにして下さい




 パターン2


こちらは同様の構造で、銃眼のパターンが
違うケースです。
中の人から見て右側の銃眼は、暖簾のような
工作物で塞いでいますが、中の様子を伺いに
くいように、二重構造にしてあります。
暖簾の前後の間隔は、15〜20cm程度で十分
です。
また、屋根付き銃眼にも、このような暖簾を
設置したり、二重構造の暖簾にすると、更に
便利にもなって、効果も高くなります。

銃眼は、獲物の居付く場所(方向)を調べて、
その方向に幾つか作っておくと、落ち着いて
対応が出来ます。

通常であれば、獲物が一番付き易い場所を
狙う銃眼は、屋根付きタイプにして1〜2ヶ所、
その他の場所を狙う銃眼は暖簾タイプで十分
だと思います。

あまり欲張って銃眼を増やし過ぎても、猟果が、
増える訳では無いので、程々にしましょう(笑)


鳥屋の前面やブラインドに使うモノは、市販の迷彩ネットが便利ですが、他のモノや現場にあるモノを
使っても全く問題ありません。以下は豆鉄砲とAさんが、鳥屋を設営する時に使用した資材です。
 
 ・葦簀
 ・簾
 ・ジュート (麻布でも同じで、ホームセンターで買えます)
 ・寒冷紗 [黒](ホームセンターでm単位で買えます)
 ・園芸用麻テープ (ジュートを切ってバーラップのようにしても同じです)
 ・麻紐
 ・麻で出来た蔓を這わせる園芸用のネット (ジュートや草を巻きつける土台用)
 ・竹 (支柱に利用)
 ・葦 (支柱に利用)
 ・周囲に生える木 (枝サイズから小枝まで)←小枝は麻紐で巻き、簾状に編んで利用
 ・刈った草 (各隙間に詰め込む)
 ・タイラップ (各部の固定に)
 
基本的に資材は、植木鋏で対処出来るレベルのモノを意図的に選んでいました(切断などを勘案し)
 
迷彩ネットに関しては、上記のような素材で鳥屋やブラインドを設営した後に、天井部分の遮光や、
高い場所のブラインド用に利用し、以下のようなレイヤーで設置していました(帰る時には取り外して持ち帰り)
 


 『草・木』 (前)

 『迷彩ネット』 

 『寒冷紗』 

 鳥屋の中 

 『寒冷紗』 

 『迷彩ネット』 

 『草・木』 (後)

鳥屋作りでは自然に仕上げる為にも、出来る限りメインの材料は周囲の草木を利用し、補助的に迷彩ネットや
ジュート・その他を利用し、寒冷紗はあくまで遮光用として使って下さい。
 
設営時の注意として、自然界には直線は存在しないので、鳥屋が出来上がったら外から観察して、直線が
ないか確認して下さい。
 
鳥屋作りのメインの材料として周囲の草木を勧めるのは、この直線を出来る限り作らないようにする為です。
持ち込んだ資材を多用すると設営は楽ですが、出来上がった後に確認すると、アチコチに直線が出来上がっていて、
ソレを隠したり修正するのに苦労します。
 
それほど丈夫に作っている訳ではないので、雪が降ったり、雨や嵐に遭遇すると、かなり破損が進みますが、
獲物を待つ間のヒマ潰しに補修や増築をすればいいので、運用はソレほどの手間ではありません。
 
シーズン終了時には基本的に鳥屋は撤収し、その痕跡が残らないように注意していました。
 
豆鉄砲とAさんは、猟日記の中で上記のような鳥屋を設営していたので、獲物が居ない時やノンビリしたい時は、
猟場にお茶とオヤツを持ち込んで、タバコ片手に喫茶を楽しんだり、小腹が空いたり寒い時は、アウトドア用の
コロンを持ち込んでお湯を沸かし、カップラーメンなどの暖かいモノを食べて獲物の飛来を待っていました。
5分や10分では獲物が飛来しませんが、2〜3時間ゆっくり待っていれば確実に獲物が飛来してくるのを
知っていたので、その間は下手をするとお昼寝タイムにもなっていました(笑)
 
こう言った鳥屋の設営は場所によっては難しいですが、問題が無ければ設営してみるとと、今までとは違う、
かなりノンビリした猟が楽しめると思います。
 
豆鉄砲 「と言う訳で、隠しテクの通称「後ろの正面」を公開しましたんで、補足をお願いします。」
Aさん  「疲れた・・・」
豆鉄砲 「ナニが?」
Aさん  「どっかの『バカ』がねぇ、ジオラマ作ってって抜かしやがってさ(笑)」
豆鉄砲 「あ〜、あの絵のセンスの無いバカね(参考画像)(笑)」
Aさん  「あの時は思わず絶句したね(呆)」
豆鉄砲 「ナニに?溢れる才能に?(笑)」
Aさん  「いや、センスの無さと言うか、ソレ以前の問題に(笑)」
豆鉄砲 「いや〜、正に『芸は身を助ける』ですな(笑)」
Aさん  「まさか、鳥屋のジオラマを作ると思わなかったよ(笑)」
豆鉄砲 「最初は悩みましたよ〜(笑)」
Aさん  「そりゃそうだろうね、あの絵じゃ(笑)」
豆鉄砲 「文字だけじゃ鳥屋の構造とか、製作時の注意点とか伝えられないですからね」
Aさん  「そりゃそうでしょ」
豆鉄砲 「実は、ペイントの絵がダメだった時、3DCGのソフトも探したんですよ」
Aさん  「そうなんだ〜」
豆鉄砲 「そうしたら、google先生がフリーの『SketchUp』って言う3DCGソフト出してたんですよ」
Aさん  「ああ言うの、操作に慣れるまでが難しいんじゃないの?」
豆鉄砲 「その通りです(笑)」
Aさん  「あとさ、いくら簡単とは言え、絵心が無いとダメでしょ?」
豆鉄砲 「よくご存知で、だからあのレベルが限界でした(笑)」
Aさん  「しかし良くジオラマを思いついたね(笑)」
豆鉄砲 「Aさんがあんまり絵が得意じゃないって聞いたんで、絵じゃない方法で何か無いかって考えて、
      消去法でジオラマを思いついたんですよ。」
Aさん  「ボクがジオラマ作った経験があるの知ってたの?」
豆鉄砲 「最悪ダメでも、多分職人繋がりで立体が作れる人のツテがあると思ったんで(笑)」
Aさん  「そう言うコトか〜」
豆鉄砲 「と言う訳で設置した鳥屋のイメージなんですが」
Aさん  「まずはコレからだね」



豆鉄砲 「猟期の最初にそれなりの時間を掛けて作る鳥屋ですね」
Aさん  「そうそう」
豆鉄砲 「コレが設置出来る猟場は限られてるでしょうが、設置出来れば最強の『鳥屋』ですよね?」
Aさん  「まぁ〜そうだね」
豆鉄砲 「とりあえず、細部を確認してもらいましょう」




  左上:正面
  右上:後ろ
  左下:側面







Aさん  「まず正面だけど、模型では『鳥屋』の前部に設置するブラインドを省略してあるけど、
      実際には迷彩ネットなんかを使って中が見えないようにしてあるからね」
豆鉄砲 「まぁ〜、その辺りは、想像力を働かせてもらいましょう(笑)」
Aさん  「それで『鳥屋』の後ろは光が透けないように、このように寒冷紗を張って、更に周囲に
      気付かれたくなかったり資材が潤沢にあれば『葦』なんかを置くといいね」
豆鉄砲 「寒冷紗の黒って遠くからでも目立ちますからねぇ〜」
Aさん  「そうそう、だから『鳥屋』の存在に気付かれたくなければ、対人用の偽装も必要だね」
豆鉄砲 「あとは横から見たパターンですね」
Aさん  「コレも説明用に入り口は省略してあるけど、実際はカバーを付けて内部に光が
      入らないようにしてあるから」
豆鉄砲 「とにかく、『鳥屋』に関しては、内部に光が入らないようにするのが肝ですよね?」
Aさん  「そうだね、ソレが一番肝心だと思う」
豆鉄砲 「ソレで『鳥屋』がレイアウトされるとこうなる訳ですね?」
Aさん  「そうそう、コレは堰堤とかの高さがある場所に設置したパターンね」



豆鉄砲 「このカモが居る場所がイイですな(笑)」
Aさん  「川なんかの流れがあるトコロだと、こう言うトロ場に居付くからね」
豆鉄砲 「当然、シーズンを通して居付く場所のデータも必要ですが、『鳥屋』を設置する場所の目安にもなりますね」
Aさん  「そうだね〜、だから鳥屋を設置する場所はシーズンを通して獲物が居付く場所がイイと思う」
豆鉄砲 「シーズンを通して、どのように猟場が変化するのかを知らないと設置場所の選定は難しいですよね?」
Aさん  「当然『運』の部分もあるだろうけど、諦めず探してこう言う場所を見つけて欲しいね」
豆鉄砲 「まぁ、この規模の『鳥屋』が設置出来れば、かなりラクが出来ますからね」
Aさん  「そうだね、鳥屋の中から狙うとこんな感じだしね」



豆鉄砲 「一応説明しときますと、省略してありますが、実際には迷彩ネットや各種ブラインド越しに狙っています」
Aさん  「ただ注意してもらいたいのは、いくらブラインド越しとは言え、獲物を注視するのは避けた方がイイね」
豆鉄砲 「そうですね〜、ソレに関しては殺気に気付くのかナンなのか、絶対に逃げますからね」
Aさん  「一番イイのは、お茶でも飲んでノンビリしておいて、時々横目で監視がベストだね」
豆鉄砲 「獲物が入ってから準備しても十分に間に合いますからね」
Aさん  「ソレで、コレが獲物からどのように『鳥屋』が見えてるかのイメージね」






Aさん  「注目して欲しいのは、矢印で示した場所ね」
豆鉄砲 「光を遮光しているんで、中の様子が分らなくなっているのがポイントですね」
Aさん  「そうそう、結局、中の様子が分らなくなるのが『鳥屋』設営の最大のメリットだね」
豆鉄砲 「中の様子が分らなければ、ハンターの存在に気付けないですからね」
Aさん  「それで今度は、池とかの高低差があまりないトコロに設置したパターンね」



豆鉄砲 「狙ったりする基本は同じですよね?」
Aさん  「同じだね、あとは別パターンで矢印のトコロから狙った場合だね」



Aさん  「まぁこんな感じで入るポジションで狙える範囲が変るので、その辺りに注意だね」
豆鉄砲 「段取りを間違えると、発砲前に獲物に逃げられますよね?」
Aさん  「ドッカのバカみたいにね(笑)」
豆鉄砲 「初心者のうちは失敗して覚えればイイんです(笑)」
Aさん  「一回で覚えてくれたら良かったんだけどね〜・・・(笑)」
豆鉄砲 「どうせ誰もが通る道です(笑)」
Aさん  「まぁイイや、それでコレが獲物から見たイメージね」



Aさん  「こうやって獲物から見たイメージで、ドコに隠れたらイイかを考えると猟果に繋がるからね」
豆鉄砲 「自分じゃ隠れたつもりでも、獲物には丸見えってケースもありますからね」
Aさん  「だから手間だけど、現場でも獲物からどう見えてるのか確認した方がいいよ」
豆鉄砲 「ソレに関しては、一度体験すると愕然としますからねぇ〜(笑)」
Aさん  「今度は、『鳥屋』とかを設置出来ない・しないパターンね」



豆鉄砲 「このパターンが一番多そうですよね?」
Aさん  「そうだね〜、一番多いと思うよ」
豆鉄砲 「まずは堰堤などの高低差がかるパターンですね?」
Aさん  「そうそう(笑)」



豆鉄砲 「射撃ポジションの3パターンですね?」
Aさん  「とりあえず上段の矢印のトコロは、『葦』みたいなモノを周囲を残してブラインドにしたケースね」
豆鉄砲 「ここで『植木鋏』が大活躍ですな(笑)」
Aさん  「次が中段の樹の根元と、下段の『葦』などを遮蔽物にしたパターンね」
豆鉄砲 「どれも猟場では利用頻度が高いですよね?」
Aさん  「そうだね、それでそれぞれの場所から狙うとこんな感じだね」



豆鉄砲 「こんなパターンで狙うコトも多かったですよね〜」
Aさん  「ここでもポイントは、如何にして隠れるかだから」
豆鉄砲 「エアーの場合はコレが出来てないと難しいですよね?」
Aさん  「獲物側から見るとこんなイメージだから、実際の現場に当て嵌めてみればいいと思うよ」



豆鉄砲 「獲物の視点に立って、ドコに隠れられると困るのかを考えればイイんですよね?」
Aさん  「そうそう、ソレで『簡易鳥屋』を作るならこんな感じね」



豆鉄砲 「ベースは迷彩ネットを使って、周囲に資材があれば組み合わせるってトコですかね?」
Aさん  「そうだね、迷彩ネットだけより、自然なモノも利用した方がいいけど、時間が無ければこんな感じの
      迷彩ネットだけでも大丈夫だよ」



豆鉄砲 「コレは世間でよく設置されるブラインドのパターンと同じじゃないですかね?」
Aさん  「そうだね〜、ただ説明用に省略してあるけど、天井部分もネットで覆わないと効果がナイね」
豆鉄砲 「獲物が飛来して来た時に天井がガラ空きだと、絶対にドッカに飛んでいきますからね(笑)」
Aさん  「ソレでコレが獲物から見たイメージね」



豆鉄砲 「本格的な『鳥屋』と比べれば効果は薄いでしょうが、使い方次第で十分に効果を発揮出来ますよね?」
Aさん  「その辺は、豆ちゃんの方が実感してない?(笑)」
豆鉄砲 「効果バツグンでしたね、マジに(笑)」
Aさん  「ハハハ、それでコッチは高低差の無い、池とかのパターンね」



豆鉄砲 「コレもよくあるパターンですよね?」
Aさん  「まぁ基本はこれまでと同じで、狙い方はこんな感じ」



豆鉄砲 「現場にあるモノを如何に利用するかですねよ?」
Aさん  「そうそう(笑) それでコレが獲物から見たイメージね」



豆鉄砲 「ちゃんと匍匐とかして姿勢を出来るだけ低くすれば、ブラインドに利用出来るモノは結構ありますよね?」
Aさん  「結局ハンティングのテクニックなんてモンは、如何に引き出しを増やして応用を利かせるかが肝心だからね〜」
豆鉄砲 「ソレなんですけど、未だに匍匐とかを軽視する人が多いですからね〜」
Aさん  「あのさ、高低差があるトコロとかでも、獲物から見てどの位の距離から発見されるか計算出来ない?」
豆鉄砲 「え〜っと、多分出来ますよ」
Aさん  「ちょっと計算してみてよ」
豆鉄砲 「じゃあ、概念図からですね」



豆鉄砲 「aが獲物の位置で、cが堰堤とかの角と思って下さい」
Aさん  「じゃあ、bcが堰堤の高さで、afが獲物の視線?」
豆鉄砲 「そうです、それでacが獲物までの距離、deが接近する対象の高さです」
Aさん  「要するに、接近する物体が、afのラインより上に出れば獲物に発見されるってコトか」
豆鉄砲 「ここでは、cdを『接近限界距離』とでも定義しときます」
Aさん  「ほうほう」
豆鉄砲 「それで、接近する対象の高さを、1.8m(立ったまま)、1.2m(中腰)、0.5m(匍匐)の3種類にして
      『接近限界距離』の計算をしました」
Aさん  「計算方法は?」
豆鉄砲 「acの獲物までの距離とbcの高さが判明すれば、三角関数でsinの値が出るんで、ソコから∠cabの
      角度を出して、∠cab=∠ecdなので、今度はtanの値を求めて計算すればcdの距離が出ます」
 
  計算方法
  ac(獲物までの距離)=50m、bc(高さ)=1m、de(接近対象物)=1.8m
  
  ∠cabのsinを求める
  
   sin=bc(高さ)÷ac(獲物までの距離)
     =1÷50
     =0.02   ※出てきた値をasin計算して、∠cabの角度を求める(excelか関数電卓でどうぞ)
 
  ∠cab=1.145992°   tan1.145992°=0.020004
 
  すると、de=tan1.145992°×cd なので式を変形して
  
   cd=de÷tan1.145992°
    =1.8m÷tan1.145992°
    =90m

Aさん  「三角関数って便利だね(笑)」
豆鉄砲 「最初に知った時には、こんなに役立つモンとは思いませんでしたよ(笑)」
Aさん  「それで結果は?」
豆鉄砲 「青の横軸が『獲物までの距離(m)』で、赤の縦軸が『高さ(m)』です」
 
 接近限界距離 対象物の高さ1.8m :単位(m)  
20
30
40
50
60
70
80
90
100
110
120
130
140
150
0.5
72.0
108.0
144.0
180.0
216.0
252.0
288.0
324.0
360.0
396.0
432.0
468.0
504.0
540.0
1.0
36.0
54.0
72.0
90.0
108.0
126.0
144.0
162.0
180.0
198.0
216.0
234.0
252.0
270.0
1.5
23.9
36.0
48.0
60.0
72.0
84.0
96.0
108.0
120.0
132.0
144.0
156.0
168.0
180.0
2.0
17.9
26.9
36.0
45.0
54.0
63.0
72.0
81.0
90.0
99.0
108.0
117.0
126.0
135.0
2.5
14.3
21.5
28.7
36.0
43.2
50.4
57.6
64.8
72.0
79.2
86.4
93.6
100.8
108.0
3.0
11.9
17.9
23.9
29.9
36.0
42.0
48.0
54.0
60.0
66.0
72.0
78.0
84.0
90.0
3.5
10.1
15.3
20.5
25.7
30.8
36.0
41.1
46.3
51.4
56.5
61.7
66.8
72.0
77.1
4.0
8.8
13.4
17.9
22.4
26.9
31.4
36.0
40.5
45.0
49.5
54.0
58.5
63.0
67.5
4.5
7.8
11.9
15.9
19.9
23.9
27.9
31.9
36.0
40.0
44.0
48.0
52.0
56.0
60.0
5.0
7.0
10.6
14.3
17.9
21.5
25.1
28.7
32.3
36.0
39.6
43.2
46.8
50.4
54.0

 接近限界距離 対象物の高さ1.2m :単位(m)
20
30
40
50
60
70
80
90
100
110
120
130
140
150
0.5
48.0
72.0
96.0
120.0
144.0
168.0
192.0
216.0
240.0
264.0
288.0
312.0
336.0
360.0
1.0
24.0
36.0
48.0
60.0
72.0
84.0
96.0
108.0
120.0
132.0
144.0
156.0
168.0
180.0
1.5
16.0
24.0
32.0
40.0
48.0
56.0
64.0
72.0
80.0
88.0
96.0
104.0
112.0
120.0
2.0
11.9
18.0
24.0
30.0
36.0
42.0
48.0
54.0
60.0
66.0
72.0
78.0
84.0
90.0
2.5
9.5
14.3
19.2
24.0
28.8
33.6
38.4
43.2
48.0
52.8
57.6
62.4
67.2
72.0
3.0
7.9
11.9
16.0
20.0
24.0
28.0
32.0
36.0
40.0
44.0
48.0
52.0
56.0
60.0
3.5
6.8
10.2
13.7
17.1
20.5
24.0
27.4
30.8
34.3
37.7
41.1
44.6
48.0
51.4
4.0
5.9
8.9
11.9
15.0
18.0
21.0
24.0
27.0
30.0
33.0
36.0
39.0
42.0
45.0
4.5
5.2
7.9
10.6
13.3
16.0
18.6
21.3
24.0
26.6
29.3
32.0
34.6
37.3
40.0
5.0
4.6
7.1
9.5
11.9
14.3
16.8
19.2
21.6
24.0
26.4
28.8
31.2
33.6
36.0

 接近限界距離 対象物の高さ50cm :単位(m)
20
30
40
50
60
70
80
90
100
110
120
130
140
150
0.5
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
70.0
80.0
90.0
100.0
110.0
120.0
130.0
140.0
150.0
1.0
10.0
15.0
20.0
25.0
30.0
35.0
40.0
45.0
50.0
55.0
60.0
65.0
70.0
75.0
1.5
6.6
10.0
13.3
16.7
20.0
23.3
26.7
30.0
33.3
36.7
40.0
43.3
46.7
50.0
2.0
5.0
7.5
10.0
12.5
15.0
17.5
20.0
22.5
25.0
27.5
30.0
32.5
35.0
37.5
2.5
4.0
6.0
8.0
10.0
12.0
14.0
16.0
18.0
20.0
22.0
24.0
26.0
28.0
30.0
3.0
3.3
5.0
6.6
8.3
10.0
11.7
13.3
15.0
16.7
18.3
20.0
21.7
23.3
25.0
3.5
2.8
4.3
5.7
7.1
8.6
10.0
11.4
12.8
14.3
15.7
17.1
18.6
20.0
21.4
4.0
2.4
3.7
5.0
6.2
7.5
8.7
10.0
11.2
12.5
13.7
15.0
16.2
17.5
18.7
4.5
2.2
3.3
4.4
5.5
6.6
7.8
8.9
10.0
11.1
12.2
13.3
14.4
15.5
16.7
5.0
1.9
3.0
4.0
5.0
6.0
7.0
8.0
9.0
10.0
11.0
12.0
13.0
14.0
15.0

Aさん  「改めて計算結果を見ると、かなり遠くから見られてる訳だね」
豆鉄砲 「そうですね〜、しかも計算上はcd間って水平ですけど、実際の猟場だと傾斜してますからね〜」
Aさん  「実際はもっと遠くから発見されてる可能性が高い訳か」
豆鉄砲 「そうですね〜、コレを見ると射撃ポジションに入るまでに、如何にブラインドを利用して
      ストーキングするコトが大事か良く分ります(笑)」
Aさん  「きっと遠射に頼り切った人って、『この距離なら大丈夫だろう』って
       大胆過ぎる行動をしてるんだろうね(笑)」
豆鉄砲 「でしょうね〜、本人もまさかこの距離から発見されて警戒されてるとは
      夢にも思ってないでしょ?(笑)」
Aさん  「結局、『自分が見えてるってコトは獲物にも見えてる』って基本を忘れてるんだね」
豆鉄砲 「まぁ、今時の高性能なプレチャージ持ってると『そんなモン関係あるかボケ!』って
      思うんでしょうしね(笑)」
Aさん  「銃の性能に頼りきって遠射を多用すると後が悲惨だからね〜」
豆鉄砲 「ですよね〜」
Aさん  「50mまで接近しようとして60mで飛ばれると、次は60mで撃とうとするんだよね〜」
豆鉄砲 「そして獲物の警戒距離が50mから60mに更新されると・・・(笑)」
Aさん  「まぁその繰り返しで警戒距離が100mを超える日なんてアッと言う間だよね(笑)」
豆鉄砲 「しかも獲物との距離が遠くなればなるほど、命中率は低下しますからね〜」
Aさん  「でも猟果を焦って、更に遠射を続けると・・・(笑)」
豆鉄砲 「はい、そして最後は射程圏外の距離でも逃げられると・・・(笑)」
Aさん  「まぁ、この『接近限界距離』を見れば、銃の射程を超える距離がザラにあるしね(笑)」
豆鉄砲 「そこでちょっと確認用に、とある銃砲店さんのサイトを見たんですよ」
Aさん  「ほうほう」
豆鉄砲 「そうしたらですね、昔は銃の紹介ページに同じ銃でも5.5mmと4.5mmのアナウンスが
      あったんですが、今は5.5mmしかアナウンスされてないんですよね〜」
Aさん  「問合せたら有るんじゃないの?」
豆鉄砲 「だと思うんですけどね、その代わり6.35mmが掲載されるようになりましてね」
Aさん  「まぁ〜時代の流れなんだろうけど、歴史は繰り返しそうだね(笑)」
豆鉄砲 「多分、一時的には遠射における6.35mmの残存エネルギーで、5.5mmに比べると
      猟果はアップすると思うんです」
Aさん  「そうだろうね〜」
豆鉄砲 「ただ、現状のまま、ストーキングとかの基本的な猟のテクニックを蔑ろにしたまま、
      銃の性能に頼りきったコトを続ければ、今と同じ結果になるでしょうね〜」
Aさん  「豆ちゃん的には、S410の35fpのパワーってどうだったの?」
豆鉄砲 「必要十分と言うか、今の40fpとかソレを越える銃とか見ると『ナニ獲るの?』って思いますね(笑)」
Aさん  「ボクもね、四足の止め刺しとかなら分るんだけど、鳥類相手に今時の40fpを
       超えるような銃は理解に苦しむね」
豆鉄砲 「安定した射撃姿勢を作って、正確にバイタルを狙えばバカみたいなパワーは
      必要ないと思うんですけどね〜」
Aさん  「こうやって鳥屋を作ったり、ブラインドを利用して接近すれば豊和55Gみたいな
       ローパワーでもナントカなるからね(笑)」
豆鉄砲 「やっぱり『確実に仕留めれる距離まで接近する技術』ってのは大事ですね〜」
Aさん  「そりゃそうだよ、それこそがハンティングにおける全ての基本で、真理だからね〜」
豆鉄砲 「ただこの技術は口で言うほど簡単にマスター出来るモンじゃないですしね〜」
Aさん  「まぁ〜、意識して習得に努めれば、簡単じゃないけど誰にでもマスター出来るよ、
      どっかの『バカ』でもある程度はマスターしたしね(笑)」
豆鉄砲 「まぁ、プレチャージだからって100mオーバーを常用している方に未来は無いですな(笑)」
Aさん  「道理を考えたら遠射自慢なんて恥ずかしいだけなんだけどね〜(笑)」
豆鉄砲 「まぁそのうち世間の考えも変わるでしょ?(笑)」
Aさん  「だといいんだけどねぇ〜(笑)」
豆鉄砲 「ところで、この鳥屋と言うか『ブラインドは後ろに注意』ってのは、どんな切欠で気付いたの?」
Aさん  「ボクが昔、複数名であの猟場を廻ってたのは話したよね?」
豆鉄砲 「聞いてますよ、確か平均5名くらいでしたっけ?」
Aさん  「そうそう、それでさ、メンバーもピーク時はもっと多かったのよ」
豆鉄砲 「それで?」
Aさん  「人数も居たし、一ヶ所の鳥屋だけじゃカバー仕切れないんで、対岸側にも鳥屋作ったのよ」
豆鉄砲 「ほうほう」
Aさん  「それでさ、獲物が入るまではブッシュに隠れてるんで姿が見えないんだけど、獲物が入って
      狙う時になると、安定した射撃をするのにその辺のモンでレストしてもダメじゃん?」
豆鉄砲 「ですね〜」
Aさん  「だから銃にバイポッド付けて狙うんだけど、銃はブッシュの影から出せれてソコソコ隠せるんだけど、
      獲物の位置を確認する時や獲物を狙う時の人の頭だけはブッシュの影から出さざるを得なくて、
      どうしても迷彩ネットに映るんだけど、ある時その様子を対岸から見ていたら、思ってたよりも
      目立つコトに気付いたんだよ」
豆鉄砲 「ナルホド〜、でも獲物との距離は結構あったんじゃないの?」
Aさん  「全員 豊和55Gなんで、射程はせいぜい30m、今のプレチャージを基準に考えちゃダメだよ(笑)」
豆鉄砲 「あっ、そうか」
Aさん  「それでコレじゃダメだって気付いたから、色々試してみて、後ろ側もカバーして遮光したら
      イイ感じになったのよ」
豆鉄砲 「結局、後ろ側を遮光して、影が消せると結構大丈夫なの?」
Aさん  「完全じゃないけど、前だけより効果が大きい感じはするね〜」
豆鉄砲 「こう言う獲物を騙せる方法を見つけるって楽しいですよね?」
Aさん  「そうだね〜、豆ちゃんも天井のカバーに気付いた時は楽しそうだったもんね」
豆鉄砲 「ですね〜、木の陰に作ったブラインドに潜んでる時、天井が開いてると絶対にカモが入らなかった
      ですからね〜」
Aさん  「だいたい、何回ぐらいで気付いたの?」
豆鉄砲 「3〜4回ぐらいですかね〜、フライパスして『そろそろ入るな』って思っても、ほぼ入らなかった
      ですからね〜、それでまさかと思って・・・(笑)」
Aさん  「まぁ鳥屋とかって、効果を知らないと無駄に思えて作るの面倒だからね〜」
豆鉄砲 「多分、鳥屋作ると5mの距離までカモが寄って来るなんて言っても、誰も信じないでしょうね(笑)」
Aさん  「だろうね〜、でも、そんな距離まで寄って来るから、非力な豊和でも余裕でアオクビ獲れるしね」
豆鉄砲 「まぁ〜、その距離なら余裕ですよね」
Aさん  「もっと言うとさ、実はハンドライフルのパワーでもアオクビ獲れるんだよ」
豆鉄砲 「マジで?初耳だけど(汗)」
Aさん  「そう言えば、あの猟場でエアー使い始めた理由って話したっけ?」
豆鉄砲 「確か余興で始めたんですよね?(part.41 師匠)」
Aさん  「そうそう、でも、その余興に至る経緯は話してなかったよね?」
豆鉄砲 「そうですね」
Aさん  「実は最初にエアー使い始めた理由って、止め矢用だったんだ」
豆鉄砲 「止め矢用って、散弾で猟してたんだよね?」
Aさん  「散弾で止め矢入れると、どうしてもグチャグチャになって見た目が悪いんで、
      『どうにかならんかな?』って仲間の間で話しになったんだ。」
豆鉄砲 「ソレがどう言う経緯で、ハンドライフルでカモになるの?」
Aさん  「実はさ、その昔一緒に廻ってた仲間同士で、一時期エアピストルの所持目指して、
      ハンドライフル競技もしてたんだ」
豆鉄砲 「まさか、以前出会ったMさん(猟日記 2007年12月 参照)とかも一緒?」
Aさん  「そうそう、それでさ『だったらハンドが使えるんじゃねぇの?』って話しになったの」
豆鉄砲 「根拠はあったの?」
Aさん  「なんとなくです、ハイ(笑)」
豆鉄砲 「今と1mmも考え方が変ってね〜じゃん(笑)」
Aさん  「人の考え方が簡単に変わる訳ないでしょ!だから『三つ子の魂百まで』って言うんだよ(笑)」
豆鉄砲 「でもさ、当時の制度だと、エアーを猟場で使うなら登録も必要だよね?」
Aさん  「だから当然登録して実戦投入したよ(笑)」
豆鉄砲 「よくそんな使えるかどうかもワカランようなモンを登録しましたね?(汗)」
Aさん  「まぁ〜、当時は若さと勢いがあったから(笑)」
豆鉄砲 「じゃあ、最初は止め矢用にエアーを導入したんだ(驚)」
Aさん  「そう。それでさ、しばらくは止め矢用に使ってたんだけど、そのうち仲間の間で
      『このエアーでカモ獲れたら笑い話しだよね〜』
      って話しになってさ、『んじゃあ、やってみるか』って話になったのよ(笑)」
豆鉄砲 「完全に学生とかのノリだよね?(汗)」
Aさん  「まぁ近いね(笑)」
豆鉄砲 「でもさ、ハンドライフルだとサイトはオープンだよね?猟じゃキツクない?」
Aさん  「だから工夫してスコープ取り付けたさ」
豆鉄砲 「今とはエライ違いですな(汗)」
Aさん  「ほら、当時は遊びにも真剣だったから(笑)」
豆鉄砲 「今も昔も、遊びに『だけ』じゃないの?(汗)」
Aさん  「いや〜、昔のコトなんで思い出せませんな(笑)」
豆鉄砲 「ところでスコープは何倍を使ったの?」
Aさん  「多分、3〜4倍だったと思う」
豆鉄砲 「へぇ〜、それでどの位の期間、実戦投入して獲れたの?」
Aさん  「一回目のチャンスで獲れたよ」
豆鉄砲 「マジで!? 距離は?」
Aさん  「約10mでヘッド一発だね、まぁハンドだとソコしか狙えないけど」
豆鉄砲 「貫通するの?」
Aさん  「楽勝です」
豆鉄砲 「弾は?」
Aさん  「競技用の平頭弾」
豆鉄砲 「へぇ〜知らなんだ(笑)」
Aさん  「実は続きがありまして(笑)」
豆鉄砲 「ナニ?」
Aさん  「30mでも獲れました(笑)」
豆鉄砲 「マジに!?(汗)」
Aさん  「獲れたねぇ〜(笑)」
豆鉄砲 「一回で成功したの?(汗)」
Aさん  「さすがに一回じゃムリだったよ、でもパワーが弱くて発射音が小さいから、狙われてたカモも
      あまり逃げなかったよ」
豆鉄砲 「結局、何回で成功したの?」
Aさん  「確か10〜12回目で成功して、その後は狙い越しの感覚も分ったから合計で3匹程獲れたよ」
豆鉄砲 「世間的には、完全にホラ話扱いですよね?(汗)」
Aさん  「そりゃそうだろうけど、事実だしね〜」
豆鉄砲 「でもさ、競技用で30m先ってどんな感じで狙うの?」
Aさん  「ほぼ45°の角度だね、狙いは完全に空だったよ(笑)」
豆鉄砲 「それじゃ、その後に全員でハンド持ってエアーでカモ?(汗)」
Aさん  「一気じゃないけど、ハンドを使う人が一人二人と増えて、でもパワーが足りないコトは誰もが
      知ってたから、ある日仲間の一人が豊和55Gを買って猟に持って来たんだ」
豆鉄砲 「まさに黒船だ(笑)」
Aさん  「そうそう、でさ、ハンドから比べれば豊和55Gなんて有り余るパワーじゃん?」
豆鉄砲 「でしょうな、今で言うトコのプレチャージと同じでしょうし」
Aさん  「それでハンド持ってる連中も豊和55G買い出して『コリャ楽だ!』ってなって一気に豊和55Gに(笑)」
豆鉄砲 「そう言う流れだったんだ」
Aさん  「ハンドで獲れる猟法を開発してたから、豊和55Gだと楽勝で獲れたけどね。だから豆ちゃんの言う
      『ハンティングのテクニックと言うのは、銃の性能に対して上位互換しか出来ません。』
      ってのは、その通りだなって思うよ(笑)」
豆鉄砲 「だから豊和55Gを使い続けれるワケか」
Aさん  「そうだね〜、だから結局は、パワーが無い分は知恵と工夫でカバー出来るんだよ」
豆鉄砲 「その答えの1つが鳥屋であり、ブラインドの設置ってコトですね?」
Aさん  「まぁそうだね〜」
豆鉄砲 「それなりにブラインドとか設置するだけで随分と違いますモンね」
Aさん  「だから一度作って効果を知ると、こんな便利なモンは無いよ(笑)」
豆鉄砲 「まぁシーズン最初か、シーズン入り前に作ればokですからね」
Aさん  「ただ鳥屋の場合は、猟場環境によっては難しいトコもあるから注意は必要だね〜」
豆鉄砲 「そうですね〜、でも簡易なブラインド程度なら大丈夫でしょ?」
Aさん  「ソッチなら大丈夫でしょ」
豆鉄砲 「まぁ、今から考えてみると恵まれた猟場でしたな(笑)」
Aさん  「でもねぇ、獲物が豊富だからってラクに獲れる訳じゃないしね〜」
豆鉄砲 「そうですよね〜、公園のカモみたいに大量に居ても、射撃ポジションに移動するまでに
      見付かれば、撃つ前に全部飛んで逃げちゃいますからね〜」
Aさん  「そう言えばさ、昔ドッカのバカが良くやらかしてくれてねぇ〜(笑)」
豆鉄砲 「えっ?そんなバカが居たんですか?(笑)」
Aさん  「まぁ酷かったよ〜、ちゃんと言ってるのに聞いて無いし覚えてないし(笑)」
豆鉄砲 「どうしょうもないバカですな〜(笑)」
Aさん  「ホントだよ、あれじゃあ犬にでも芸を覚えさせる方がラクだったね(笑)」
豆鉄砲 「そんなに酷くね〜だろヲイ!(笑)」
Aさん  「似たようなモンだよ(笑)」
豆鉄砲 「でも最初は驚きましたよ、一匹飛んだら全部飛んじゃうし(汗)」
Aさん  「獲物の数と監視される目の数は比例するからね〜、しかも警戒感度は指数関数的だしね」
豆鉄砲 「結局、基本通りに獲物に見付からないようにして『確実に仕留められる距離まで接近する』
      しか無いですよね?」
Aさん  「まぁ〜、ソレしかないね」
豆鉄砲 「遠射したって負のスパイラルを生み出すだけですモンね」
Aさん  「50mまで寄れないからって60mで撃てば、次から獲物が警戒する距離は60mだからね」
豆鉄砲 「ソコで飛ばれても50mでしか撃たなければ、また次のチャンスがありますモンね〜」
Aさん  「60mで撃たれなければ、獲物の警戒距離が更新されるコトもなく、再度50mまで接近出来る
      チャンスが来るからね〜」
豆鉄砲 「結局、前回逃げられたから、今回は少し遠くてもいいから撃とうとすると、負のスパイラルで
      警戒距離が更新され続けて、最終的に100mオーバーとかになりますモンね〜」
Aさん  「だからどれだけ我慢の接近をして、己に打ち勝てるかどうかなんだよ(笑)」
豆鉄砲 「でも、普通はその前に撃ちたくなりますよね〜」
Aさん  「まぁねぇ〜、だから如何に『欲』をコントロールするかなんだよ、ハンターは(笑)」
豆鉄砲 「猟果至上主義では難しいですよね〜」
Aさん  「そうだね〜『沢山獲れる=エライ』みたいな感じだとね」
豆鉄砲 「その考えが違法行為への一里塚なんですけどね〜」
Aさん  「まぁハンティングってやってみて分ったと思うけど、法律はあっても猟場に監視の目が
      ある訳じゃないから如何に自分を律せるかが大事なんだけど、実際は酷い人が多いしね」
豆鉄砲 「資源保護なんて考えずに獲り尽くす勢いで猟圧掛けますけど、アレはどうにかなんないですかね?」
Aさん  「それだけ『さもしい』んだろうね『バレなきゃイイ』とか『獲れればイイ』ってさ(呆)」
豆鉄砲 「某国の民度の低さを笑えないですね(呆)」
Aさん  「だからこそハンティングは『紳士のスポーツ』って言われてるんだよ」
豆鉄砲 「まぁ、その人の人間性がモロに出ますからね〜」
Aさん  「ところで豆ちゃんは、最終的にどんな考え方で獲物にアプローチして射撃してたの?」
豆鉄砲 「毎度見てたでしょ?」
Aさん  「見てたけどさぁ、どんな考えだったのか聞いたコト無かったし(笑)」
豆鉄砲 「ああそうでしたね(笑)」
 
豆鉄砲の猟における射撃方法は、獲物を撃つ瞬間から逆算して考えています。
 
 0.確実に獲物を仕留めたい。
 
 1.「0」を成立させる為には、落ち着いた射撃姿勢で撃つ必要があり、
   その為には確実に当たる距離で、射線の邪魔になるモノは予め
   排除してからにしたい。
 
 2.「1」の条件が満たされるようにする為にも、『バイポッド+伏射』の
   安定した射撃姿勢で、獲物との距離は50m程度に詰め、正確な
   着弾位置を把握して正しい狙い越し量を設定する為にも、射撃
   前にレンジファインダーで予め距離を計測し、射線の邪魔になる
   草木などは予め植木鋏で切ってから射撃したい。
 
 3.「2」の条件が満たされるようにする為にも、各種作業の時間が
   必要になり、 レンジファインダーで距離を測るならば、素早くす
   れば30秒もあれば可能だが、素早い動きは獲物に気付かれる
   可能性があるので、なるべくスローに動いても間に合うように
   1〜2分、また射線にある邪魔な草木を排除する為にも、1〜2分
   程度の時間が必要となり、全てを落ち着いて行動出来るように
   合計3分程度の時間的余裕が欲しい。
 
 4.「3」の条件が満たされるようにする為にも、時間的余裕を確保
   するべく、獲物に気付かれないようにする必要があり、それには
   なるべく低い姿勢で射撃ポジションに留まるのが得策であり、
   射撃ポジションに入るまでに獲物に気付かれて警戒されては
   意味が無いので、射撃ポジションまでは、なるべく低い姿勢で
   移動する必要がある。
 
 5.「4」の条件が満たされるようにする為にも、中途半端に低い姿勢で
   移動しても獲物に見付かるので、だったらブラインドなどを利用し、
   最初から匍匐前進などで獲物に気付かれないように射撃ポジション
   まで移動すれば獲物に気付かれにくい。
 
それなので、実際の行動は書いた順番とは逆の 5→4→3→2→1→0 の順序になります。
当然、獲物にアプローチする間に、Aさんから無線で状況が伝えられるので、豆鉄砲は鵜飼の鵜よろしく、
言われるがままに行動をしている訳ですが、この無線誘導の『鵜飼方式』をカッコよく言う場合には、
『AWACS方式』と言い換えると、世間にハッタリが効きます(笑)
 
豆鉄砲 「まぁ、こんな感じですね〜、Aさんはどうなの?」
Aさん  「ボクも基本は同じだね。まぁ豊和55Gなんで距離は30m以下まで接近しないとダメだけど」
豆鉄砲 「結局『確実に仕留められる距離』を理解して、如何にしてその距離までアプローチするかを
      考えればいいんですよね?」
Aさん  「そうそう、全ての基本だね(笑)」
豆鉄砲 「でも、銃が高性能になってるし、意識しないと簡単にラクな方に流されますよね?」
Aさん  「流されてラクになれるのは、ほんの数年(2〜3年)だけだよ」
豆鉄砲 「そうですね〜」
Aさん  「もうさ、遠射自慢とか猟果自慢から卒業すればいいんだよ」
豆鉄砲 「正直、遠射なんて初心者にも出来ますからね」
Aさん  「ホントだよ、パワーと精度のある銃なら誰にでも達成可能だしね」
豆鉄砲 「その点、接近は誰にでも出来る芸当じゃないですからね〜」
Aさん  「鉄砲使って遠射自慢しているうちは野暮!粋なのはやっぱりドコまで接近出来るかだよ(笑)」
豆鉄砲 「誰にでも出来る芸じゃないですからね〜」
Aさん  「やっぱり、手掴み出来る人が一番エライからね(笑)」
豆鉄砲 「アレって公園のカモとかでも難しいですからね〜」
Aさん  「まぁギリスーツとか着れば、少しは可能性が高まるけどね(笑)」
豆鉄砲 「そう言えば、ギリスーツってどうなんですか?」
Aさん  「結構使えるよ」
豆鉄砲 「経験あるの?」
Aさん  「昔仲間と盛り上がって、一時期余興に使ってたよ」
豆鉄砲 「余興ってどんな?」
Aさん  「ギリスーツ着て、誰が一番カモに近寄れるか競ったんだよ(笑)」
豆鉄砲 「もしかしてさ、本来は獲物に寄る手段としてギリスーツ着るのに、
      ギリスーツ着てカモに寄るのが目的化したとか?(汗)」
Aさん  「よく分ったね(笑)」
豆鉄砲 「そりゃ付き合いも長いですしね〜、大体のオチのパターンは読めますよ(笑)」
Aさん  「最高でどの位まで寄れると思う?」
豆鉄砲 「そうですね〜、10m位ですか?」
Aさん  「残念!3mまで寄れます(笑)」
豆鉄砲 「マジで!?(汗)」
Aさん  「アレは壮観だったね〜」
豆鉄砲 「アアタが寄ったんじゃないんだ?」
Aさん  「ボクじゃなくって、M(猟日記 2007年12月 参照)が3mまで寄ったね(笑)」
豆鉄砲 「他の人は?」
Aさん  「大体10m位までだね〜」
豆鉄砲 「3mまでカモに寄ると、アイツらどんな反応するの?」
Aさん  「なんか違和感は感じるみたいだけど、逃げはしないね(笑)」
豆鉄砲 「以外と気付かないんだ?」
Aさん  「上手な人だと、完全に本職のスナイパーがギリスーツ着て隠れるのと同じでさ、
      本気で隠れて接近されると、居るのは分っててもドコに居るか全く分らなかったよ」
豆鉄砲 「そんなスゴイんだ」
Aさん  「豆ちゃんはM(猟日記 2007年12月 参照)が撃つトコ見たコトあったっけ?」
豆鉄砲 「ありますよ、物凄く時間掛かりますよね?」
Aさん  「そうそう、あの人さ、物凄く慎重に注意深く行動するから、ギリスーツ着ると
      獲物に気付かれるコトはまず無かったよ(笑)」
豆鉄砲 「そんなにスゴイ人だったんだ(驚)」
Aさん  「たださぁ、あまりに慎重過ぎて、偶にコッチがイライラしちゃうコトもあったけどね(笑)」
豆鉄砲 「なんとなく分る気がする・・・(笑)」
Aさん  「それでコレがその当時の写真」



豆鉄砲 「完全に本職の方ですやん(笑)」
Aさん  「まぁね(笑)」
豆鉄砲 「コレならソコソコの距離まで接近出来そうですね」
Aさん  「そうだね〜『だるまさんがころんだ』の要領で、獲物からの視線が外れた時に動けばね(笑)」
豆鉄砲 「銃はどうしてたの?」
Aさん  「今と同じで、銃バックに入れてドラックバックみたいに引き摺ってたよ」
豆鉄砲 「意外ですね、てっきり両手に鉄砲抱えて接近してると思った(笑)」
Aさん  「豆ちゃんは分かってると思うけど、一般の人が『銃』に気付くと『物凄い恐怖心』を与えるからね」
豆鉄砲 「そりゃそうですよね〜、単純に『撃たれるかも!(焦)』と思うでしょうしね」
Aさん  「よくさNRAの『銃が人を殺すのではない、人が人を殺すのだ』を持ち出す人がいるけど、
      普通の人にとっては『銃=アブナイ、ダメ絶対!』の世界だからね」
豆鉄砲 「そう言うのをよく『日本人の銃アレルギーは〜』って言う人が居るけど、
      アレルギーでも本格的に人は死にますからね〜」
Aさん  「だよね〜、昔は『ソバ喰って死ぬ』なんてダレも思わないし信じなかったけど、今は普通のコトだからね」
豆鉄砲 「なんかアレですね〜、食物アレルギーを単なる『偏食』ぐらいに認識しちゃう人と一緒ですよね(呆)」
Aさん  「時代背景が変わって人の考えも変ったのに、ハンターの頭の中だけが昔ながらの自分勝手な考えで、
      ちっとも変わってないのが原因だろうね」
豆鉄砲 「結局、一般の人に無用の恐怖を与えない為には、『銃を見せない』がベストですよね?」
Aさん  「だと思うよ、あと、撃った獲物を袋に入れて持ち運ぶにしても、中が見えないモノにするとかね」
豆鉄砲 「鉄砲だの獲物だの、一般の人に見せびらかしても意味ナイですしね」
Aさん  「ただ、一定数『勘違いするバカ』が多いからね〜」
豆鉄砲 「なんで『影でコッソリさり気無く』がベストだって分んないですかね?(汗)」
Aさん  「豆ちゃんの昔からの基本原則だよね?(笑)」
豆鉄砲 「いや〜、だってコレしかないでしょ、猟場を守るのにも猟果を上げるのにも全ての鉄則でしょ?」
Aさん  「だと思うよ」
豆鉄砲 「いくら田舎だって、最近は都会から来た人が田舎に家建てて住んでるんだし、昔の田舎の常識なんて
      通用しないでしょ?」
Aさん  「だろうね〜、いくらハンターが『有害鳥獣駆除で農家などに協力してます』って言ったって、都会から
      引っ越してきた人にとっては『鉄砲』なんて自分の生活を脅かす『迷惑』以外のナニモノでもないからね」
豆鉄砲 「結局、猟場ではハンターとしての存在を消してしまって、一般人に気付かれないように注意して、
      出来る限り『恐怖』を与えないようにしといて、同業のハンターに対しては、その痕跡を残さなければ、
      猟場だって末永く利用出来るでしょ?」
Aさん  「その場限りの『焼畑農業』的に猟場使う人が増えすぎたからね〜」
豆鉄砲 「自分で自分の首絞めてるのワカンナイんですかね?」
Aさん  「結局ね、『貧すれば鈍する』の世界なんだよ」
豆鉄砲 「ですよね〜」
Aさん  「話しが脱線しちゃったな(笑)」
豆鉄砲 「毎度のコトです(笑)」
Aさん  「でさ、3mまで接近出来た話には続きがあってさ(笑)」
豆鉄砲 「ナニ?」
Aさん  「3mの距離まで接近すると、銃を取り出せないんだよね〜(笑)」
豆鉄砲 「あ〜やっぱり(笑)」
Aさん  「銃を取り出すのにはどうしてもある程度体を動かさないとダメだから、『動くに動けず』だったね(笑)」
豆鉄砲 「じゃあ、現実的なラインでは10mぐらいがベストなの?」
Aさん  「そうだね〜、色々な意味でバランスが取れた距離だったよ、10mぐらいが(笑)」
豆鉄砲 「ギリスーツ使うと楽しそうですね(笑)」
Aさん  「でもさぁ、ギリスーツもメリットばっかじゃなくってさ〜」
豆鉄砲 「やっぱりデメリットもあるんだ?」
Aさん  「そりゃあるさ〜(笑)」
豆鉄砲 「例えばどんな?」
Aさん  「最大のデメリットは、バカみたいに嵩張るんだよ、ダウンジャケットなんかとは
       比べ物にならないぐらい(笑)」
豆鉄砲 「そんなにスゴイんだ?」
Aさん  「ダウンジャケットなんかと違って押し潰せないから嵩張るんだよ、
       あとはアレ着るのには、やっぱり羞恥心がね・・・(笑)」
豆鉄砲 「あっ、やっぱり(笑)」
Aさん  「いくら効果があっても、アレを着るのはちょっとね・・・(笑)」
豆鉄砲 「ですよね〜(笑)」
Aさん  「フィルソン着て、ブラインドと鳥屋でコトが足りるしね(笑)」
豆鉄砲 「そう言えば、タバコ吸う人がギリスーツを着るのはヤバイって言いますモンね」
Aさん  「そりゃ全身上から下まで『火口でコーディネート』してるようなモンだからね(笑)」
豆鉄砲 「昔知り合いの人に、『タバコ吸う人がギリー着るなら、絶対に携帯消火器は必要だよ』
      って力説されましたね、なんでも火達磨になった人が居たらしくて」
Aさん  「言われてみれば確かにそうだよね〜」
豆鉄砲 「現場は見てなかったらしいですけど、ギリスーツ着てタバコ吸ってる人が居て、周りが危ないから
      注意しようと思ったら、その前に『アッ!』と言う間に火達磨になったらしいですよ、周りが対応する
      ヒマが無い位の速さで(汗)」
Aさん  「そりゃそうだろうね〜」
豆鉄砲 「あとギリスーツって、周囲の草木に引っ掛からないですか?」
Aさん  「ソレに関しては思ったよりも平気だよ」
豆鉄砲 「そうなんだ」
Aさん  「一応、ボクもギリスーツ着てカモへの接近競技に参加してたし(笑)」
豆鉄砲 「こうやって色々聞いてると、昔の猟仲間との遊びや余興の全てが今に繋がってますよね?」
Aさん  「確かにそうだね〜」
豆鉄砲 「でも、よくソコまで猟場で遊べましたね?」
Aさん  「当時は獲物も濃かったから、ちょっとマジメにやったらスグに定数だったしね〜」
豆鉄砲 「もしかして、散弾じゃ簡単に獲れすぎるんでエアを使ったとか?」
Aさん  「まぁ確かにそう言う側面もあったけど、一番の要因はやっぱり獲物の味だよね」
豆鉄砲 「やっぱり最後は品質を求めますか(笑)」
Aさん  「そりゃ頂いた命だモン、やっぱり無駄なく美味しく食べたいしね」
豆鉄砲 「そう言う意味では、エアは最高ですよね〜」
Aさん  「豆ちゃんはエアで獲った獲物がメインだからあまり知らないだろうけど、
       散弾だと品質のコントロールが難しいからね〜」
豆鉄砲 「確かにそうでしょうね〜」
Aさん  「昔のボクらの仲間の場合、かなり早い段階で獲物の数への欲求が満たされて、
       品質への欲求にスムーズにシフト出来たからね〜」
豆鉄砲 「やっばり獲物も多かったの?」
Aさん  「鳥屋を作った○○があるじゃん?」
豆鉄砲 「ありますね」
Aさん  「あの場所ってさ、信じられないかも知れないけど、当時はあの場所を埋め尽くす勢いで
      アオクビが居たからね〜」
豆鉄砲 「そんなに居たんだ?」
Aさん  「もうさ、散弾持ってドカーンと撃つじゃん?それで普通なら群れが全部飛ぶよね?」
豆鉄砲 「そりゃそうでしょ?」
Aさん  「それがさ、あの当時だと、10mも飛んだらまた群れが着水するんだよ」
豆鉄砲 「マジで?(汗)」
Aさん  「信じられないと思うけど、当時はその位獲物も濃かったから、数への欲求なんて、
       『アッ!』と言う間に満たせたんだよね〜」
豆鉄砲 「今の人からすると、物凄く羨ましい話しですよね?」
Aさん  「まぁさ、確かに猟場に恵まれてたとは思うけど、色々試して失敗もしたりしてるからね〜」
豆鉄砲 「そりゃそうでしょうよ、連戦連勝みたいなコトは無いでしょうからね〜」
Aさん  「だから今の若い人も、変に凝り固まらず色々試してみればイイと思うんだけどね〜」
豆鉄砲 「まぁ誰もが頭では分ってるとは思うんですけど、とりあえずの猟果を考えると、
      実績のある手堅い方法を選びますからね〜」
Aさん  「そう言う煩悩や不安から開放されると、猟果なんてモンは後から勝手について
      来るんだけどね(笑)」
豆鉄砲 「語れる人を選ぶ台詞ですね(汗)」
Aさん  「まぁこんなコトが言えるのも、十分な猟果があったからだけどね(笑)」
豆鉄砲 「まぁ確かにそうですね〜(笑)」
Aさん  「もしコレがロクな猟果も上げれてなかったら、封印されたテクニックなんて
      絶対に公開させないからね〜(笑)」
豆鉄砲 「そりゃそうでしょうよ、ある種の余裕があるからこそ出来るコトですからね〜」
Aさん  「まぁこのテクニックの公開で、これを信じて試してくれた人の猟果に、
      少しでも貢献出来るといいんだけどね〜」
豆鉄砲 「しかし、師匠も無い状態でも能力を向上させる方法みたいなの無いですかね〜?」
Aさん  「あるコトはあるよ」
豆鉄砲 「例えば?」
Aさん  「ん?自分自身に『制約』を課せばいいんだよ」
豆鉄砲 「えっ?『制約』?」
Aさん  「そう、例えば今シーズンは『アオクビ以外は獲らない』とか、『50m以上は撃たない』とか」
豆鉄砲 「あ〜、そう言うコトか」
Aさん  「豆ちゃんもさ、意識してたか知らないけど『制約』してたじゃん」
豆鉄砲 「どんな?」
Aさん  「アオクビはオスしか撃たないとか」
豆鉄砲 「あ〜、でもアレって、羽毟りの手間は大きくても小さくても変らないんで、だったら肉の量が多い
      アオクビのオスを選んで撃った方がお得だと思っただけですよ?」
Aさん  「ソレでも十分だって、アオクビなんて大体がオス・メスセットで居る訳だし、池や川にアオクビの
      オスが一匹だけで居る訳じゃないでしょ?」
豆鉄砲 「そうですね〜、大体が他にも居るケースが多いですね」
Aさん  「さっきも言ったけど、獲物が沢山居るってコトは監視の目も多いってコトでもあるよね?」
豆鉄砲 「そうですね」
Aさん  「だから獲物が沢山居ても、『制約』して特定の条件のみを達成しようとすると、結構難しくなるんだよ」
豆鉄砲 「まぁ確かにそうですね」
Aさん  「アプローチの途中に対象外の獲物が居て、ソレがハンターに気付いて逃げ出せば、
      釣られて本命の獲物も逃げ出すか警戒レベルが上がるからね〜」
豆鉄砲 「じゃあ五目猟ってヤバイの?」
Aさん  「分っててやってるならイイけど、『何か獲れればいいや』って考えならヤバイよ」
豆鉄砲 「そうか、対象が多すぎて絞り込めないのか」
Aさん  「五目猟とかだと、特定の獲物を目指して猟場を移動する訳じゃないので、
      どうしても行動目的が曖昧になってピントがズレるんだ」
豆鉄砲 「感覚が磨かれにくいのか」
Aさん  「ソレに早い段階で気付ければイイけど、長くやり過ぎて感覚が鈍ったままで経験年数だけ
      重ねると悲惨だよ」
豆鉄砲 「ど〜なるの?」
Aさん  「世間に掃いて捨てるほど居る、口先だけの連中だよ(笑)」
豆鉄砲 「あ〜ナルホド(笑) と言う訳で、こんな感じでオチも付いたんで終わりにしようと思うんですけど?」
Aさん  「もう終わりかい?まだまだ話せるネタあるよ?(笑)」
豆鉄砲 「もう勘弁して下さい、この会話の色分けって、ど〜してるか知ってます?」
Aさん  「一行づつ色指定してるんでしょ?」
豆鉄砲 「そうですよ」
Aさん  「大変なの?」
豆鉄砲 「もうね、量が多すぎて眼が霞むんですよ(汗)」
Aさん  「そうなの?やっと調子が出てきたのに(笑)」
豆鉄砲 「勘弁して下さいよ(汗)」
Aさん  「続編は無いの?」
豆鉄砲 「リクエストでもあれば考えますけどね(汗)」
Aさん  「あのさ、前編の最後に話した『ネットの情報交換』の話しとかは?」
豆鉄砲 「まずは体力と眼が回復してからです」
Aさん  「見てる人は、この程度の内容じゃ不満に思わないかい?」
豆鉄砲 「もうさ、返納した人と鉄砲返納予定の人の話なんて需要が無いって(笑)」
Aさん  「そうかい?」
豆鉄砲 「ソレに続編をヤルなら、少しネタの方向性を変えないと(笑)」
Aさん  「何か考えがあるの?」
豆鉄砲 「そりゃモチロン(笑)」
Aさん  「テクニックとかじゃないんだ?」
豆鉄砲 「これだけ手の内明かしたんだから、もう十分でしょ?(汗)」
Aさん  「確かに、こうして手の内を全部晒したんだし、後はコレをどう利用するかだけか」
豆鉄砲 「そうですよ、多少細かい部分で抜け落ちてるトコロもあると思いますけど、
      全体から見れば些細なモンだし、後は各自で補完してもらうだけです」
Aさん  「実際、一緒に猟場を廻ればそう言う細かい部分も漏れなく伝えれると思うけどね(笑)」
豆鉄砲 「そんなモン始めたら、絶対に収拾がつかなくなりますよ(汗)」
Aさん  「まっ、そうだね(笑)」
豆鉄砲 「とにかく実際に試してもらって、ダメなら何故ダメなのか考えてもらうしかないです」
Aさん  「でっ、ナニするの?」
豆鉄砲 「まぁ、少し様子を見ましょう(笑)」
Aさん  「ボクの出番あるの?」
豆鉄砲 「もう一蓮托生です(笑)」
Aさん  「そりゃ楽しみだ(笑)」
 
ここまでのまとめ

豆鉄砲 「ところでAさん、今後パチンコだと色々大変ですね」
Aさん  「ナニが?」
豆鉄砲 「ほら半矢みたいになった時に鉄砲があればラクだけど、無いと不便でしょ?
      何か対策考えてるの?」
Aさん  「メインウェポンはパチンコだけど、バックアップにはエア持ってくよ」
豆鉄砲 「えっ?返納するんじゃないの?」
Aさん  「鉄砲は返納だよ」
豆鉄砲 「はぁ?どう言うコト?(汗)」
Aさん  「だから鉄砲だけ返納するんだよ、火薬の管理が面倒だし」
豆鉄砲 「エアだって鉄砲じゃん」
Aさん  「エアなんて鉄砲じゃないよ、所持許可のコト覚えてないの?(笑)」
豆鉄砲 「はい?」
Aさん  「あのさ、許可って『猟銃・空気銃所持許可』だよね?」
豆鉄砲 「ですよ」
Aさん  「だから鉄砲と空気銃は別モンだよ」
豆鉄砲 「あのさぁ・・・(汗)」
Aさん  「ナニ?」
豆鉄砲 「エアを返納しないなら、この更新必要無いじゃん(汗)」
Aさん  「だって『返納するなら教えてくれ』って言ったじゃないの(笑)」
豆鉄砲 「普通『返納』ったら空気銃を返納って思うでしょうよ!」
Aさん  「知らないよ、ソッチが勘違いしただけでしょ?(笑)」
豆鉄砲 「だってアレは、アアタの死後に公開の予定だったでしょ?(汗)」
Aさん  「アレはあくまで豆ちゃんが所持を続けた場合でしょ?それに返納した以上、
      このサイトもいつ閉鎖するか分んないでしょ?」
豆鉄砲 「そりゃそうですけど、勘違いするでしょ?(汗)」
Aさん  「誰も不幸になってないからイイじゃないの(笑)」
豆鉄砲 「約一名、物凄く不幸になりましたけどね(汗)」
Aさん  「みんなの幸せの為には、少しの犠牲も必要だからさ(笑)」
豆鉄砲 「・・・(汗)」
Aさん  「きっと、みんなも喜んでくれると思うよ(笑)」
豆鉄砲 「オカシイと思ったんだ、いきなりパチンコと網で鉄砲返納なんて・・・(呆)」
Aさん  「でも、ココまで来たら今更更新止めないでしょ?」
豆鉄砲 「ここまで作っといて、退くに退けない状態です、ボツにするには惜しいし」
Aさん  「じゃあ諦めて更新しようよ(笑)」
豆鉄砲 「解せん・・・(汗)」