三種の浄肉
ハンティングをしていると、明らかに一般人と感覚が違ってくるものがあります。
それはナニかと言えば、動物を殺す(食べる)ことに対する考え方の違いです。
 
ハンティングをしていない人に、
 
「ワタシ、テッポウ持ってて、シーズンに入ると山で動物撃ってるんですよ」
 
などと言えば、明らかに異質なものを見る目で見られます。
 
更に「でもね、撃った獲物は、ちゃんと解体して食べるんですよ」
 
と続ければ、帰ってくる答えは大体一つで
 
「よくそんなコト出来るよな〜残酷だな〜(汗)」 こんな感じです。
 
家畜は残酷じゃない?
でも、そんな動物撃つなんて可愛そう〜と言う人は平気で、家畜の肉は食べるんですよね〜
そのコトを追求すると、今度は2つの答えのパターンが返ってきます。
 
パターン1「でもさ〜、家畜は食べられる為に人間が飼ってる訳だし・・・」
パターン2「スーパー行けば肉買えるんだから、なにも山で動物撃つことは無いじゃん!」
 
でもね、その家畜も食べる為には誰かがその命を奪わなくちゃいけないんですがね〜
 
有名な笑い話で、ドコゾのパーティーで熱心に動物愛護の話をする人の手にフライドチキンが
握られていたって話がありました(笑)
 
日本の場合、仏教の影響で、肉食を禁じていた期間が長かったって言う前提ですので、自分自身
で、動物を殺して、肉を食べることにタブーを感じるんですよね〜これも食文化の一つですがね。
 
でも〜つい最近まで、家庭ではニワトリを飼ってて、なんかあれば家庭でツブしてた事実もあります
がね〜封印された過去として(笑)
 
生け造りは・・・?
そんな動物を殺す場面では、トンデモナイ!と考える日本人も、魚の生け造りは喜びますよね〜
 
食べる人A「おっ、この魚生きがイイナ〜」
食べる人B「いや〜ついさっきまで生きてたヤツは新鮮だね〜」
 
これもよくよく考えると、結構残酷だと思いますがね〜あと、生きたまま魚介類を焼く地獄焼きとかも
ありますよね〜確かオーストラリアではエビを生きたまま焼くのは法律で禁止された気がします。
 
ちょっと想像して、家畜の生け造りを出す料理屋とかあったらイヤですね〜てか、動物愛護の方が
押し寄せて、開店から3分で店が潰される気がします(笑)
 
人間性クイズ
さて、ここで自分自身の考えが、ハンター寄りか、一般人寄りなのかを判定する問題を一つ・・・
 
問題
ある日のコトでした。理由はよく分んないだけど、景品に生きている牛を1頭プレゼントされました。
この牛は、品評会で1等を取った最高の肉牛で、食べるコトを前提にプレゼントされたものです。
食べる場合は自らの手で殺す必要があります。でもって、人に売るのは不可能です。
あなたらならどうしますか?
 
回答:一般人編
一般人の場合、まず、牛の解体なんて不可能でしょうね〜、それで恐らく2〜3日飼って、あとで飼い切れなく
なって、公園や山とかに、野良牛として放置しそうですよね〜でもって首に「大事に飼ってあげてください」
とか「名前は吉田くん(←判る人だけ笑ってね)と言います」とかカードを付けて(笑)
 
回答:ハンター編
コレがハンターの場合、話は変わってきまして・・・牛を見たハンター、早速、解体出来そうな場所を探すべく、
猟友とかに電話します・・・
「あのさ〜牛が1頭居るんだわ、でさ〜解体場所どっかないかな〜」
となって、早速、解体についてのスケジュールを詰めますね〜きっと(笑)
 
さて、みなさんはどちらの考えが頭に浮かびましたか?
 
お釈迦様の教え
さて、豆鉄砲が不思議に思うのは、なぜ一般人は、自分が解体しないのなら平気で肉を食べれるのか?
これが永遠の課題でしたが、つい最近、とある概念を知ってこの疑問に光明が見えました。
 
それは初期仏教の教えだそうですが、
 
三種の浄肉 と言う概念があるそうです。
 
これがどう言うものかと言えば、初期仏教の僧が托鉢の際、自らが戒律中五戒の不殺生戒を犯さない
布施の場合は肉食してよいというものでして
 
・自らが殺した獣でない
・殺されるところを見ていない
・自分に供するために殺したと聞いていない
 
この条件が揃うと肉食OKなんだそうですが、ナンだか、ドッカでこう言う人を見たコトありませんか?
 
ここまでのまとめ

いや〜、ハンターになってしまうと、肉食に対する概念が変わるのは自分自身の体験で判ってましたが、
ハンターになる前の感覚ってなんでたろう〜?と思ってましたが、その原点がお釈迦様の提唱した仏教
の教えですか・・・こりゃ、一筋縄でいきませんね(笑)
 
ちなみに今の豆鉄砲は、水族館に行けば、美味そうな魚だな〜とヨダレを垂らし
水辺に行けば、美味そうな鴨だな〜とヨダレを垂らします。
さらに最近では、動物園でも、美味そうだな〜とヨダレを垂らす始末・・・
 
まだまだ、修行が足りないようです、ハイ(笑)