if 〜もしも、アレを目撃したら〜
猟を始めてみると、アレの話を聞いたりします。
でも、ある人はアレの話だけで見たコトが無かったり、またある人は実際に
目撃したりしています。
でも、豆鉄砲にとってアレは別世界の話、だってアレはマジメなハンターが見る
モノであって、エアライフルで里山を俳諧する豆鉄砲には関係無い話だと思って
たんですよ、ハンティングの対象はトリさんですし、今回で4シーズン目でしたし…
と言うより、そもそもアレのコトなんて頭に無かったですよ、あの時までは(泣)
 
コトの始まり・・・
今期最終の出猟時にコトは始まりました。今回は最後と言うコトで3日間の出猟
です。そんな初日が終わった夜のコトです・・・。
もともと、今回同行した、Aさん、Cさんは散弾を持ってますんで、ソレ用の
登録をしていました。そんな訳でAさんから
 
Aさん  「明日、散弾でウサギかキジをやりたいんだけど、どうかな〜?」
 
と打診がありました。
今期は、Aさんのおかげで、アオクビ様が始まって以来の豊作を迎えた豆鉄砲、
当然、いろいろな意味で余裕が生まれます。そんな訳で
 
豆鉄砲 「イイですよ〜、一度そう言うの見たかったんでOKです〜(笑)」
 
ま〜今から考えれば、この時、別行動と言うコトにしておけば良かったんですよ、
一人エアーでカモ撃ってれば、ハイ…(涙)
 
ついにその日はやってきた・・・
そんな訳で次の日、Aさんが以前、ウサギを追いかけていたトコロに向かいます。
嫌が上にも気分は盛り上がります、アレコレと猟場についての話を聞いていると
程なく猟場に到着です。
林道の脇の通行に邪魔にならないトコに車を置いて、いざ出陣!
豆鉄砲は当然、S410を持っての出撃です(笑)
林道を歩くコト20分…割合に見通しの良いトコロの左端に出ました。
シロウトの豆鉄砲でも、ココならイイ感じです。そう言うコトでココから散開して、
踏出し猟ってモノをするコトに…。この踏出し猟というのは、犬の代わりに人が歩
いて獲物を出させる猟の方法です多分(笑)
 
この開けた場所は横幅100m程あるので、左右両端と中央のポジションで獲物を追い出す
コトにします、そこで豆鉄砲が猟場の左端を進もうとするとAさんから
 
Aさん  「豆ちゃんはエアーだし中央を進んでね、私とCさんが両端から攻めるから」
 
との指示で豆鉄砲は猟場の中央を進むコトに・・・
 
そんな訳で、左端・Cさん、中央・豆鉄砲、右端・Aさんで横一列になって猟場を進みます
いざ猟場を進むと高低差は無いものの、障害物とかがあって前進スピードが落ちてしまいます。
ふと、左右を見るとAさんCさんの両名は豆鉄砲より5m程先を進んでいるので、こちらも
同じ横一線に並ぶべく前進スピードを速めると・・・
 
Aさん(無線)  「豆ちゃん、そんなに急がなくてイイよ〜、一応、Cさんと私を結ぶラインより
         後ろを歩いてね〜そうしないと、獲物が出た時、豆ちゃんが邪魔になって
         撃てなくなるしね」
 
豆鉄砲(無線) 「了解〜」
 
とそんな会話をして1分もしないうちです。
 
Cさん(無線) 「え〜死体発見」
 
この時、豆鉄砲の頭の中では鹿かイノシシの死体でも発見したと思ってたんでよ、ハイ
で次の瞬間、猟場にCさんの生声が響きます
 
Cさん 「大丈夫ですか〜〜!」
 
ほわっと?(汗)
マジもんの死体ですか・・・(汗)
てか、なんかの冗談?
しかし、Cさんは、そんな冗談を言う人じゃありません。
豆鉄砲は、ちょっと慌て気味で、Cさんに問い合わせます。
 
豆鉄砲(無線) 「しっ、死体って人の?」
Cさん(無線)  「うん、人みたいだね〜」
豆鉄砲(無線) 「つっ、吊ってるの?(汗)」
Cさん(無線)  「いや横になってるよ、寝ているだけかも知れないけど」
豆鉄砲(無線) 「Aさん、死体みたいです、至急コッチに向かってください」
Aさん(無線)  「了解」
 
で3分もしないうちに死体と思しき物体から10mの所に三人が揃います。
この死体とおぼしきモノ、一見、寝てるようにも見えます
 
Cさん  「こんな所で寝てると危ないですよ〜!」
 
死体らしき物は無反応です。
Aさん、Cさんは死体まで数mの所まで近づきますと・・・
(豆鉄砲は、ソレ以上近づけませんでしたよ、え〜チキンとでもなんとでも言うがいいさ!)
 
Cさん  「うわ〜!」
豆鉄砲 「どうしました?」
Cさん  「死体だ、顔が変色してる・・・」
 
え〜ハンター4年目で、死体と遭遇しちゃいました(涙)
そんな訳で死体に遭遇したハンター3人が妙な相談を開始します
 
※ココから会話は個人の人格保護の為、発言者を特定できない構成でお送り致します(笑)
「え〜っと、やっぱ警察に連絡するんですよね?」
「いや〜ね、こう言うの警察に言うとアレコレ面倒なんだよね〜」
「そうらしいよね〜」
「じゃ、このまま見なかったコトにして逃げます?」
「う〜ん、そうするか・・・」
「でもね、雪の上に思いっきり足跡残ってるんだよね〜」
「コレだと後で死体が発見された後、もっと面倒なコトになるかもね〜」
「後々面倒になるから警察に連絡しよう」
※人格保護を解除しました(笑)
 
そんな訳で第一発見者のCさんが警察に電話するコトに・・・
 
Cさん  「もしもし、警察ですか?あの〜死体を発見しまして・・・」
 
その後、発見場所などを警察に説明します
 
Cさん  「それじゃ、よろしくお願いします」
Aさん  「すぐ来るって?」
Cさん  「20分ぐらいで来るって」
Aさん  「じゃ〜戻りましょうか」
 
そして、林道に止めてある車に戻り待つこと10分・・・
林道に2台の車(パトカーと普通車)が入ってきました。
 
警察屋さん到着!
警察A 「死体を発見されたんですね」
Cさん  「はい」
警官A 「場所はどの辺りで?」
Aさん  「ココから20分ぐらい歩いたトコです」
そんな会話が始まります。
 
その後、警察の方から死体発見に至る経緯を個別に聴取されます
 
警官B 「それでは豆鉄砲さん、とりあえず免許証などの身分を証明できるモノあります?」
豆鉄砲 「え〜免許ですね、ハイどうぞ」
警官B 「拝見しますね〜、住所は・・・」
 
一通りの身分確認が終わると死体発見までの時系列を聞かれます
 
警官B 「死体発見までの経緯を聞かせてもらえますか?」
豆鉄砲 「え〜ですね、朝の9時ぐらい(←マジですよ)にホテルを出まして・・・」
 
等と死体発見までのプロセスを説明します。
この個別の聴取ですが、別々の警察官の方から合計3回聴取されました。
 
そんな聴取も終わり、実際の死体発見現場へ向かう段取りとなりましたが、警察の方
は乗ってきた車で行こうと思っているようですが、車種はフツーのセダンでして、
ど〜考えても、これから向かう林道ではスタックするコト必至なんで
 
Aさん  「あの〜この車で入るのはムリだと思いますよ」
警官A 「ムリですか?」
豆鉄砲 「ムリだと思います、一応車の轍がありますが、軽トラのだと思います」
Cさん  「大変ですけど、歩いた方がイイと思います」
警官A 「それじゃ〜歩きますか・・・それでは申し訳ないですが、現場まで案内してもらえますか?」
 
え゛〜またアソコのもどるのかよ〜カンベンしてくれよ〜と思っていると、
 
Aさん  「あの〜、銃ですが現場に持って行った方がイイんですよね〜?」
警官A 「う〜ん、そうですね〜誰か一人ココに残って銃を見てもらえはOKですよ」
 
と警察の方から全員でなくて良いとの指示が出ましたので、AさんCさんが
現場まで戻るコトになり、警察の方4名とAさん、Cさんの6人パーティーで現場に向います。
 
ひとり林道で佇む
6人パーティーが現場に戻っている間、林道には豆鉄砲たちが乗ってきた車と警察関係の
車両、そして豆鉄砲と現場整理の警察の方一名しか居ません。
でもって、その間、警察の方は忙しそうに何かしているので、気を紛らわす話相手も居ません。
そんな訳で
 
1.タバコを吸い・・・
2.お茶を飲み・・・
3.ため息をつく・・・
4.1に戻る・・・
の無限コンボ・・・(笑)
 
そんな無限コンボをしている最中。この林道付近で仕事をされている方の車が通りますが
いつもの見慣れた林道に警察車両と、うつむき加減で座る豆鉄砲、勘のイイ方なら
こう思うでしょう
通行人A「あ〜あ、コイツ、テッポ撃ってて、
     猟仲間でも撃っちまったんだな〜、バ〜カ!」
と言いたげな眼で豆鉄砲を見るんですよ(涙)
でもね
「ちがうんだよバカヤロ!死体発見しちまったんだよ!」
 ↑豆鉄砲魂の叫び(笑)
と言う前に目の前から消えるし、第一落ち込んでるんで、そんな風に言い返す気力もありません。
 
そんなコトがあって、40分程経過した頃でしょうか、現場整理をしている警察の方に無線が
入ったようで、何か話しています。どうやら、現場に入れる車種について話しているようです。
 
その後、鑑識の方のワンボックスカーが到着すると、中から如何にも警察官な方と部下数名が
出てきて、現場整理の警察官の方と二言三言話をすると仕事道具を持って徒歩で林道の中に
入っていったんですが、その時、部下の中でも最も下っ端と思われる方は、鑑識の方が着る
紺色の上着を着ていたんですが、その下には何も着ていない感じがしていて、よく平気だな〜
と思ってたんですが、
 
鑑識のエライ人 「お前、下に何か着てる?」
部下の人    「いえ、Tシャツだけっス」
鑑識のエライ人 「大丈夫か、寒いぞ?」
部下の人    「大丈夫っス!」
 
その時の気温は0℃前後だったと思いますが、平気じゃないと思います(汗)
鑑識の方が現場に入ってから1時間ぐらいしてからでしょうか、AさんCさんと警察の方
数人が帰ってきました。
 
警察A 「え〜このたびはご苦労様でした、ご協力感謝します」
Aさん  「いえいえ、こちらも偶然発見したんで・・・」
 
と言うような大人な会話が終わると、Aさんが豆鉄砲に現場でのコトを話し始めます。
 
豆鉄砲 「Aさん、Cさん、お疲れさんです」
Aさん  「豆ちゃん、やっぱ警察ってスゴイよね〜、現場着いたらさ〜死体を平気で触ってね
      口は開けて中は見るは、服を捲って中を調べるはでスゴイね〜」
豆鉄砲 「マジっスか!仕事とは言えスゲ〜ですね」
Cさん  「あとね、死体に向かって指さしたりして写真とか撮られちゃった」
豆鉄砲 「なんか二人とも楽しそうですね〜(汗)」
Aさん  「いや〜いい経験したよ、豆ちゃんも来れば良かったのに(笑)」
Cさん  「そうだよ、豆ちゃんも来たら良かったのに〜」
豆鉄砲 「絶対イヤ!」
 
結局、死体の方は警察の方の話だと死後一週間程度だそうで、外傷の無いコトから
自殺と思われるそうで、あとで司法解剖して他殺と判断した場合は第一発見者の
Cさんに連絡が入ると言う話でした。
 
結局、午前中一杯は、この死体発見騒動でツブれてしまい午後にアオクビ様を求めて、
猟場を移動したものの一匹も獲れませんでした。
 
ここまでのまとめ

その日の晩のコトでした、Aさんとホテルに戻り、この日の騒動に疲れた豆鉄砲は先に
就寝したんですが、1時間もしないうちに目が覚めました。
横で起きていたAさんによれば、うなされていたそうで・・・(汗)
その後、中々眠れずAさんと少し話しをしてたんですが・・・
Aさん  「さっきから、なんかソッチから見られてる気がしない?」(その方向はベランダです)
豆鉄砲 「うん、さっきから見られてる気がしてます、あえて言わなかったけど・・・(汗)」
Aさん  「気のせいかね〜?」
豆鉄砲 「カーテンの隙間が無いようにキッチリ閉めときます(汗)」
結局、その日、豆鉄砲は朝まで眠れず、次の日も何も取れませんでした。
 
この事件により、豆鉄砲は一生、装薬銃を持って四足を狙うコトは無いでしょう
あ〜ヘタレとでもなんとでも言うがイイさ!(涙)